ルノー 新型[4代目] ルーテシア 試乗レポート／まるも亜希子(2/3)

思わず恋に落ちちゃうデザイン

今回のルーテシアの原型となったのは、2010年のパリショーに出展された「Dezir(デジール)」というスポーツモデルのコンセプトカー。

それこそが、アッカー氏がルノーに来て最初に手がけた仕事であり、恋に落ちるクルマというテーマだった。これがシンプル、官能、温もりというキーワードとなって新型ルーテシアに込められ、新しいブランドアイデンティティとなって具現化されている。

わかりやすいところでは、菱形のエンブレム“ロザンジュ”がとても大きく立体的になって、ブラックのフロントグリルバーセンターに置かれ、個性的でありながら可愛らしさがあり、上質で存在感のあるフロントマスクを印象づけている。

そして全体のシルエットはクーペに近い流麗さで、実際に先代よりも全長と全幅が広がり、全高は40mm低い。ホイールサイズと車高の比率が、よりダイナミックになるよう考慮されたこともあり、ワイド＆ローな躍動感があふれている。

デザイン性溢れる遊び心と使い勝手を見事に融合

インテリアでは、これまでのルノーファンを裏切ることなく、デザイン性と遊び心と使いやすさが見事に融合した空間がさすがだ。クロームリングで縁取られたメーターの形そのものも個性的だが、針がイエローというのが斬新。センターパネルは空に浮かぶ雲をイメージしたフローティングデザインで、ダッシュボードとドアトリムのカラーコーディネートがカスタマイズできるのがオシャレだ。

シートはそれほどたっぷりと大きいわけではないが、心地よく身体にフィットするクッション形状。後席はやや小さめだが、包まれ感があってくつろげる空間だ。

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