ルノー カジャー 試乗|このドアの向こうに、果てしない冒険が待ってくれている(1/2)

またまたCセグSUVジャンルに新作、来ちゃいました!

またまた新作、来ちゃいました!

ココ以外に君ら新車出す気はないんかいとつい口走ってしまうのも仕方ないくらい、この「CセグメントSUV」というのは女子高生のお肌みたく新陳代謝が激しくて、驚いてしまう。しかもそれらはグローバル戦略において、相当なるの戦闘力を持つ=売れるのを見越して作られているだけに、どいつもこいつも出来がいいんだなコレが!クルマ選びで後悔したくないなら、ぶっちゃけた話、流行りの車種を買うのが間違いないですよ、と言っても過言じゃない。で、ここに来て最後発と言ってもいいタイミングで突如現れたのが、まさにダークホース的な存在感を醸し出す、ルノーのカジャーだ。

「KADJAR」と書いてカジャー。どことなく、砂漠広がるマグレブ諸国を思わせるような、オリエンタルでミステリアスな響きを持つ新型車だ。語源は複数のフランス語を組み合わせた造語だそうで、おかげでどこの国にも由来せず、国境を超えて旅をしてゆくノマドのような雰囲気を湛えている。

・・・たまらんのである。

旅が好きな著者からしたら、こういう心の旅情フックに引っかかるようなネーミングを持っているだけで、きゅんとしちゃうのだ。このクルマのドアの向こうに果てしない冒険が待ってくれているような気がして、激しくかき乱されてしまう。さあ、どこかへ行こうよ!と、誘われているようで。

>>ルノーの新しいSUV「カジャー」ってナンジャ!?画像でもっと見る![フォトギャラリー]

カジャーのコンセプトは「人生に、アクティブヴァカンスを。」

そう、そんな筆者のイメージはあながちハズレてはいなかった。カジャーのコンセプトは「人生に、アクティブヴァカンスを。」

ヴァカンスのために仕事をする、といわれているフランス人は、長期休暇だけでなく、週末をアクティブに過ごすのが大好きなのだとか。

今回、試乗会場にはルノーから1年間、カジャーを貸与されることになったトレイルランナーの上田瑠偉氏がゲストとして登場されたが、このトレイルランというエクストリームなスポーツ、フランスでも相当に人気なのだそうだ。

単なるドライブとかただのお出かけとか、カジャーが応援したいのはそういうレベルに留まりませんよ、もっともっと外に連れ出して下さい!と、そういうイメージなのだと思う。

それを証拠に、このカジャーにはルノーらしからぬ(?!)痒いところに手が届くような、ステキな機能が沢山盛り込まれている。

特にラゲッジルーム!

普段は開口部の大きいフラットな荷室なのだけど、このボードを上げたり立てたり分割したりで、フレキシブルな収納が可能だ。転がりやすいスーパーのビニール製買い物袋だって固定できちゃう。

さらに、後部座席を倒せば1,478リットルもの大容量ラゲッジが登場するのだが、この後部座席のアレンジも、ラゲッジ側からレバーを引くだけでパタン、とワンアクションで完了する。

エクストリームを追求したら日常をも網羅できました、みたいな感じで、これらは普段のお買い物や通勤にも充分便利。逆に言えば「なんで今までこれができなかったんだろう・・・」と、ごにょごにょしてしまうのだが(すみません)、実はそっけなさとか手の届かなさこそがルノーの素敵なところでもあったりするから、まあ、ここはよく出来ました!と思ってあげておいた方がいいような気がする。

他のSUVとは一線を画すフレンチデザイン

それにしても特徴的なのはデザインだ。この辺、さすがルノーという感じ。ほかのSUVとは一線を画して、どこかハッチバックのような、丸みのあるデザイン。これを同社のプレゼンテーションでは「筋肉質」と表現していたけれど、うんうん、確かにそう! 近年のルノー・デザインの流れを存分に汲んでいて、ちょっとトゥインゴを凛々しく成長させたらこんな感じになるだろうな、と想像させてくれるようだ。

ボディサイズは全長4,455×全幅1,835×全高1,610mm。いいサイズ感じゃないですか! 競合となるプジョー3008とほぼ同等ながら、全高は競合車に比べてやや低めでスポーティー。さらに全長×全幅だけで言えばパレット式にも収まりそうなサイズだから、屋根高に余裕のある立体駐車場だったらセーフかもしれない。

それにしてもこの全高の低さが効くのがサイドビューだ。

標準で装備された19インチという大径ホイールの押し出しの強いデザインが存在感を存分にアピールしていて、メチャかっこいい。ホイールとルーフラインまでの比率のバランス良さは見事だと感じた。

ルノー/カジャー
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新車価格:
353.4万円353.4万円
中古価格:
148万円188万円
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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

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