ポルシェ 911GT3 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 森口 将之
昔の911を連想させる「辛口の快感」
ポルシェ 911GT3のエンジンは、先代タイプ996でデビューして以来3.6リッターのままだったが、2010年モデルで3.8リッターへと拡大された。
しかしそれは、他の911が導入した直噴ユニットではない。高回転高出力型というGT3の個性をキープするために、ポート噴射タイプを継承している。
最高出力は435ps/7,600rpm、最大トルクは43.8kgm/6,250rpmと、旧型比で20ps、同排気量のカレラSより50psも高い。自然吸気エンジンながら100ps/Lを軽く越え、4リッター近い6気筒なのにレブリミットは8,500rpmに達する。ポルシェの技術力を思い知らされるスペックだ。
大きなダクトを開けたフロントのエアダム、巨大な固定式リアウイングを備えたボディは「公道で乗っていいの?」と思ってしまうほど好戦的。リアシートがなく、フロントシートがバケットタイプになるインテリアも、サーキットの匂いがする。
一方、装備では他のポルシェではおなじみの「PSM」と呼ばれる横滑り防止機構と、縁石などを通過するときのためにフロントの車高を30mm上げる「ライドハイトリフトシステム」が追加されている。
新型GT3が、いままでよりも公道寄りに立ち位置をシフトしてきていることがわかる。
エンジンは、始動した瞬間から空冷時代を思わせるメカの響きをダイレクトに届けてくれる。
クラッチはそれほど重くはなく、2,000rpmあたりでも加速するのだが、シフトレバーは剛性感のかたまりで、ゲートは確実だがタッチは重い。
そしてアクセルを大きく踏み込むと、4,000rpmで吹け上がりが鋭くなり、5,000、6,000と回していくにつれて勢いが増していく。そして、シフトアップインジケーターが点灯する8,000rpm(!)あたりまで一気呵成の加速をみせる。
加速そのものもフツーの911とは段違いだが、ただ速いだけではない。鋭いレスポンスやビートの効いたサウンドなど、昔の911を連想させる辛口の快感がダイレクトに押し寄せてくるのだ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。