ポルシェ 911カレラ4/カレラ4S 試乗レポート/河口まなぶ(1/2)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:ポルシェジャパン
普段使いを全く厭わないスポーツカー「ポルシェ911」
ポルシェ911最大の魅力は、世界一級のスポーツカーでありながら普段使いを全く厭わないこと。これほどのハイパフォーマンスながら毎日嫌みなく味わえるという点では、他に比べるスポーツカーがない希有な存在だ。
そんな911ならではの、独自のポジショニングの形成において、実は今回試乗したカレラ4/カレラ4Sの存在がとても重要だと気付く。このモデルが備える四輪駆動システムは、既に日常的なスポーツカーである911に、さらに高い日常性、いやマルチパーパス性を加える。そしてさらにスポーツカーとしてのパフォーマンスをより高めるという、多大な恩恵をもたらす装置なのである。
燃費重視の運転スタイルを認識するインテリジェントな4WDシステム
今回のタイプ911カレラ4/カレラ4Sに搭載される4WDシステムであるPTM(ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム)は、先代のタイプ997ターボで初めて採用されたマルチプレートクラッチを用いた電子制御式4WDで、路面状況その他に応じて前後輪へのトルク配分を可変制御する仕組みを持つ。
そんなPTMが今回、さらに進化を遂げて搭載されたのがトピックのひとつ。まず新しいのは二駆のカレラ/カレラSと同じように、ツインクラッチ式2ペダルMTのPDK仕様では、走行中にアクセルから足を離して惰性で走行している状態(コースティングという)になると、駆動を切り離して燃費を向上させる仕組みを取り入れたこと。また基本的に燃費重視の運転スタイルを認識して、前輪へのトルク配分を減らすようにしている。
この辺りは今回から採用されたトルク配分を可視化してメーター内に映し出すシステムで確認できる。
例えば街中を走っていてもアクセルから足を離すと即座にコースティングして駆動が切り離され、惰性の力を有効に活かして良く転がっていく。またアクセルをパーシャルで維持して走っているような状況では、かなり頻繁に後輪だけにトルク配分を行っている様も確認できる。つまり4WDでありながらも、それが不要なシーンでは極力二駆状態のRRとしたり、駆動を完全に切り離したりして走行抵抗を減らすことに務めている。
そして4WDが必要なシーンでは、一瞬にしてフロントへトルクを配分し、4WDの性能を最大限に発揮するという、極めてインテリジェントな4WDシステムとなっている。
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