日産 エクストレイル 20GT 6速AT 試乗レポート(2/3)
- 筆者:
- カメラマン:柳田由人
パワフルかつクリーンな20GT、欠点はやはり「重さ」
エクストレイル 20GTは、あの時代のディーゼルに対し大幅に進化した点も見逃せない。
当時のSUVは太いトルクで運転しやすいといっても、車両重量に対してパワーが足りなかった。粒子状物質を含んだ黒い煙も吐き出す。それが20GTなら、パワフルかつクリーンだ。
それなら2Lのガソリンエンジンを積む20Xと比べたらどうか。
最も異なる点は、やはり加速感。20Xは2Lエンジンを積んだSUVの平均的な性能だが、20GTであれば、30%程度のアクセル開度で周囲のクルマの流れを十分にリードできる。ATが6速だからギヤ比の割り方も細かく、変速ショックが小さい。
そして高速道路の進入などでアクセルを深く踏めば、Dレンジの状態で、ATは最高出力の発生回転数を上まわる4000回転でシフトアップ。ディーゼルとしては、高回転域の伸びも優れた部類だ。
欠点とされるノイズはどうか。
舗装の良好な路面で周囲のクルマも少ないと、確かにディーゼル特有のカラカラした音が聞こえる。アイドリング状態で車外に出ても、ガソリンエンジンより音量が大きい。それでも騒々しいほどではなく、以前のディーゼルエンジンに比べれば大幅に静かだ。その上で、3.5Lガソリンエンジン並みのトルクなど、メリットを際立たせた。
ただし欠点も残る。強固なエンジン本体にターボを装着し、排ガスの処理装置も加えたからボディが重い。車両重量は20Xの4WDを170kg上まわる1,690kgだ。エスティマの2.4Lモデルに匹敵する。しかも、重量増加の大半が前輪側に加わる。20X・4WDであれば車検証の記載値で前輪荷重が56%、後輪側は44%だが、20GTでは前輪側が61%だ。
従って、スポーティな走り方をすると、旋回軌跡を拡大させやすい。危険回避を想定した切り返しでも、左右方向の揺れが大きくなる。
そこで20GTは、ATの追加に併せてタイヤを変更した。
以前は215/60R17だったが、現行型では6速MTも含めて20GT専用の225/55R18だ。18インチ化により、走行安定性の不利を抑えている。タイヤの扁平率を下げると乗り心地が心配されるが、意外に快適。
もともとエクストレイルのサスペンションは、同じプラットフォームを使うデュアリスよりも乗り心地を重視したタイプになる。乗り心地を犠牲にせず、不利な条件を補った。20GTの重量、乗り心地と悪路に振ったサスペンションには、18インチタイヤがちょうど良い。
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