日産 プレサージュ 試乗レポート
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:原田淳
通常のマイナーチェンジ以上のレベルで大幅改良
今年は上級ミニバンの市場が盛り上がりを見せている。1月にはエスティマが、2月にはMPVがフルモデルチェンジを受け、さらに4月にオデッセイもマイナーチェンジを受けるなど、主要車種が次々に新型車に切り替わっているからだ。
そんな中で日産のプレサージュも大幅なマイナーチェンジによって対抗してきた。これまでは有力モデルがひしめく上級ミニバン市場で苦戦を強いられていたが、それだけに気合の入った大幅なマイナーチェンジを実施した。
プレサージュは室内空間の広さや簡単な操作によるシートアレンジ、使いやすいバックドアなど、ミニバンとして特徴的な魅力を持っていたが、そうした魅力はそのままにこれまで弱いとされてきた内外装のデザインに大きく手を加えたのがポイント。通常のマイナーチェンジとは異なるレベルの大幅な改良が行われている。
存在感を増したフロントマスクと操作性が向上したインテリア
エクステリアデザインはフロント回りが完全に一新された。従来のフロントビューはごくありふれたもので特徴にかけるきらいがあったが、今回のマイナーチェンジで大きくワイド感のあるデザインが採用された。アメリカで成功して日本でも販売されるようになったSUVのムラーノとも共通するイメージの外観デザインである。リヤのコンビネーションランプなどのデザインも新しくなった。
インテリア回りのデザインが一新されたのも大きなポイントだ。通常はマイナーチェンジでここまで手を加えることはないが、今回はそれだけ大きな変更が加えられたことを示している。
従来はインスト中央の部分に水平に近い平らな段のあるデザインが採用されていたが、今回のモデルでは滑らかな縦型のインストデザインに変わっている。段差のあるデザインにも一定の良さがあったが、一般的な使い勝手を考えると今回の改良型のほうが優れているといえるだろう。
滑らかで実用的な走行性能
今回のマイナーチェンジでは内外装のデザインは大きく変わったが、搭載エンジンやトランスミッションなどの基本メカニズムの部分は大きな変更を受けていない。このため走りに関しては特に変わっていなのだが、実際に試乗してみると従来のモデルから進化しているのが分かる。
足回りのチューニングが進められたことなどにより、一段と静かで滑らかな走りが可能になったからだ。プレサージュで売れ筋グレードとなるのは2.5L車で、これは4速ATと組み合わされている。中低速域のトルク特性に優れるため、スムーズで力強い発進加速が得られるのが特徴で、実用域での走りに関しては競合車を上回る実力を持つ。遮音対策の強化などによって静かな走りを実現しているのも見逃せない。
V型6気筒3.5Lエンジンの搭載車は、余裕ある動力性能によって気持ち良い高速クルージングを楽しむことができる。充実した快適装備も含めて3.5L車の魅力は大きい。
扱いやすく快適な"ミニバンらしいミニバン”
プレサージュに乗ってみると、やはり大きめボディによる広々とした室内と、ラゲッジスペースの使い勝手の良さが大きなポイントになる。ファミリーユースを中心に家族で出かける機会の多いユーザーに適したミニバンであるのは間違いない。
特にバックドアのガラスハッチだけを開くことができるのは上級ミニバンではプレサージュだけだし、3列目シートの簡単収納もプレサージュならではだ。大きめボディの死角をカバーするサイドブラインドモニターは、プレサージュから採用が始まって今では上級ミニバンの常識となりつつある装備。これによって女性ユーザーなどにも扱いやすいクルマに仕上がっている。
価格設定は競合車を意識してリーズナブルな水準に抑えられているので、比較検討した上でプレサージュを選ぶユーザーもいると思う。広さや使い勝手など、ミニバンらしいミニバンが欲しいユーザーにお勧めのモデルである。
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