日産 新型マーチ グレード比較(1/3)
- 筆者: 松下 宏
高い燃費性能にアイドリングストップを搭載した新型「エコマーチ」
日産の世界戦略車である新型マーチは、新開発のプラットフォームやパワートレインが採用され、ガソリン車ながらクラストップの26.0km/Lの燃費性能やアイドリングストップの搭載など、環境性能の高いクルマとして登場した。
マーチは従来から経済性の高さを始め、使い勝手の良さ、運転のしやすさなどを特徴としており、今回の新型でもそうした特徴はしっかりと受け継がれている。
搭載エンジンは全車に直列3気筒1.2リッターが採用され、組み合わされるトランスミッションは、副変速機付きのエクストロニックCVTのみの設定。アイドリングストップ機構は備えた仕様とそうでない仕様とがある。
駆動方式はFFのほか4WDの設定(モーターアシスト方式)があり、FF車/3グレード、4WD車/2グレードの合計5グレード構成となっている。
日産 新型マーチ 12S/スタート価格を示すためのグレード
ベースグレードとなるのが「12S」。
12Sの車両価格は99万9,600円という、本当に100万円を僅かに切る価格が設定されている。
12Sは、スタート価格が100万円を切るクルマであることを示すために設定されたグレードではあるが、99万8,000円といった一般的な値付けではなく、99万9,600円という値段の安さを訴求する値付けであることに驚かされる。
12Sは、100万円を切る価格を実現するためにいろいろな装備が削られており、一般のユーザーが選ぶクルマではない感じを受ける。マーチはレンタカーとして使われることが多いクルマで、レンタカーでは価格勝負になるのが普通だから、そのために用意されたグレード、といっても過言ではないだろう。
搭載エンジンはHR12DE型で、FF車ではこの12Sに搭載されるエンジンだけがアイドリングストップ機構を備えていない。
装備は、フロントドアガラスがUVカットガラスではなく普通のグリーンガラスになる点がまずポイント。フロントウィンドウはUVカットガラスなのだが、ドアがUVカットでないと日焼けしやすい。
女性がクルマを選ぶときに必須条件として挙がるのがUVカットガラスで、マーチは女性ユーザーの多いクルマだから、12Sは特に女性からは支持されそうに無い。
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