日産 フェアレディZ 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:原田 淳
和製パーツの底力を体感せよ
ブレーキはブレンボを捨てて曙ブレーキ製になった。
曙ブレーキは、F1のマクラーレンチームに採用されるなど、その技術力は高く評価されているけれども、一般への訴求力にまだ欠ける。しかし、国内メーカーという地の利が開発テンポを速めることなどから、Z34ではブランドを捨て、実を取ったのだ。
もう一つ、米国でブレンボの訴求力がそれほどないことも追い風となった。他にも、ダンパーは日立製だ。19インチタイヤはブリヂストン、18インチはヨコハマだ。かなりの部分を和製で占めていることは、この経済危機の状況下では喜ばしい。
さて、ハンドリングはステアリングに返る応答感がよりダイレクトになり、Z33で問題視されたアンダーステアがほぼ解消されている。切り込めば切り込むほどにフロントタイヤが応えてくれる。それに対してきちんとリヤもグリップするが、装着している19インチタイヤの構造と、材質のゴムが硬いがため、低温時のウエット状態では注意が必要だ。とはいえ、Z34ではスタビリティコントロールが標準装備になったので、まずスピンすることはないだろう。
他に注文があるとすれば、6速MTのシフトフィール(シンクロレブコントロールではない)をもう少しシャッキリさせたい。かなり良いほうなのだが・・・私の好みのせいかもしれないが。しかし、いや、はっきり言って、今度のZは本当によく出来た日本オリジナルのスポーツカーだと思う。
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