日産 キューブ 試乗レポート

  • 筆者: 西沢 ひろみ
  • カメラマン:原田淳
日産 キューブ 試乗レポート
フロントスタイリング リアスタイリング エンジン インパネ シート フロントシート リアシート ラゲッジスペース 試乗 試乗 画像ギャラリーはこちら

静粛性が格段に向上。2代目キューブはワンランク上の仕上がり。

エンジンフロントスタイリング

2代目キューブのエンジンは、旧型よりも100cc排気量が大きい、マーチと同じ1.4LDOHC。環境対応は3つ星の「超-低排出ガス」認定を取得している。

走ってみると、頻繁な変速が気になったマーチに比べて、4速ATのキックダウンが最小限に抑えられている。加速も全域で軽快感が味わえ、車重が約 100kg重くなった分のマイナス要素はまったく感じなかった。静粛性もはっきりわかるくらい向上していて、ワンランク上の仕上がりという印象だった。

スポーティーバージョンに採用されるキューブ専用のCVTは、新開発のエクストロニックCVT-M6に進化。スムーズで反応の早い変速に加えて、クロス化されたギア比が気持ちいいレスポンス感を与えてくれる。ゲーム感覚のシフトアップ/ダウンが楽しめるステアリングのスイッチは、ダウン方向がちょっとやりづらかった。

街乗りでは、抜群の乗り味。日常の扱いやすさがポイントだ。

フロントシートリアシート

乗り味は、街中での扱いやすさを大切にしたセッティングだが、それほど乗り心地は重視されていない。走りにこだわらなくなった若者たちが、気軽に乗れる走行フィールといっていい。そのためか、全グレードとも同じ味付けになっている。個人的には、4速ATモデルをもう少し快適志向の柔らかめに振り、CVT- M6のサスを少し引き締めてスポーティ志向にしたら、ミッションの違いによる明確な差別化ができた気がする。

驚いたのは、最小回転半径4.4mが生む抜群の小回り性。狭い路地を抜けたり、Uターンや車庫入れをすれば、キューブが取り回しに優れていることはすぐにわかる。思い切ったショートオーバーハングの賜物だろう。

9月にマーチに新搭載、続いてキューブにも採用された電動式4WDは、30km/以下で必要なときだけ4WDが作動する、いわゆる「発進補助装置」の位置付けだ。魅力はプロペラシャフトやトランスファーが省けること。加速フィールや燃費の向上につながる車重の軽量化とともに、広い足元スペースも確保できるというわけだ。豪雪地帯には向かないけれども、コンパクトクラスの画期的なシステムといっていい。

左右非対称デザインは、インパクトだけでなく、機能性も担う。

リアスタイリングラゲッジスペース

右側に骨太のCピラーを配置、左側Cピラーをリアウインドゥガラスで覆ったキューブの非対称スタイルは、あまりにも斬新。けれども、デザインを優先して実用性を犠牲にしたわけではない。収納スペースが確保できたり、斜め左後方視界が見やすかったり、ちゃんと使い勝手や扱いやすさにつながっているのだ。ただし、バックドアが旧型の上下開きから横開きに変更されたのは必然の結果。確かに狭い駐車場での荷物の出し入れや、開閉のしやすさは持ち合わせている。けれども、オールラウンドな機能性はやはり上下開きが上だろう。

ボディサイズは、旧型に比べて全長が20mm短くなったものの、前後のオーバーハングを切り詰め、ホイールベースを70mm拡大することで、余裕の空間を作り上げている。自慢のアイテムは、分厚いクッションを持つフロント&リアシート。ソファ感覚のキモチイイ座り心地が得られるのだ。リアシートのスライド量は、クラストップレベルの220mmを備えている。

くつろぎの室内と多彩な収納が魅力。居住性を最優先。

インパネシート

居住性を最優先した分、ラゲッジの実用性は必要十分にとどまる。リアシートが背もたれを倒すだけのシングルフォールディングなのは、座り心地のいいクッション厚を確保したため。フロアはフラットにならないけれども、キューブの割り切りの良さは好感が持てた。

収納は、一般的なポケットやフックも含めると22カ所と多彩に用意されている。個性的なのは、フロントシートのセンタースリットとセンターパネル下のクラスターネット。「左右非対称デザイン」が生んだラゲッジ右側のサイドロングポケットは傘や釣竿入れにピッタリだし、ジャケットフックも装備されているので使い勝手が高い。面白いのは、シートを倒さなくても、前後のアームレストを使ってスキーなどの長尺物が積めるアームレストスルーだ。

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

筆者西沢 ひろみ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

日産 キューブの最新自動車ニュース/記事

日産のカタログ情報 日産 キューブのカタログ情報 日産の中古車検索 日産 キューブの中古車検索 日産の記事一覧 日産 キューブの記事一覧 日産のニュース一覧 日産 キューブのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる