【独自試算】特定技能1号、2027年に5分野「受入れ上限」到達の可能性。受け入れ停止が迫る分野予想ランキング


出入国在留管理庁の統計に基づき、特定技能1号の受入れ見込み数への到達時期を独自試算。自動車・宿泊等5分野で2027年にも上限に達する見通しが判明。




2026年4月の外食業における受入れ停止は、特定技能制度開始以来、最大の衝撃となりました。「外食の次に停止するのはどの業種か?」を解明すべく、出入国在留管理庁の最新データから主要11分野を徹底分析。各業種の上限到達時期を予測し、採用の「タイムリミット」を可視化しました。あわせて、特定技能の紹介・支援で国内有数の実績を持つ株式会社JJS代表・松里による、企業が取るべき対策と展望についての見解を掲載します。

特定技能「受付停止」のXデー予測ランキング


※「警戒レベル」は到達予想時期までの期間に基づき、以下のように仮定して設定しています。高:2026年~2027年到達(1~2年以内に上限へ到達するペース)中:2028年到達(2~3年以内に上限へ到達するペース)低:2030年以降到達(上限到達までに比較的余裕があるペース)


自動車整備分野・急速な需要拡大: 深刻な整備士不足を背景に特定技能への依存度が高まっており、1年強という極めて短い期間で上限に達する恐れがあります。
・上限枠の狭さ: 上限設定が9,400人と他分野に比べて少なく、現在の伸び率に対して「枠」がボトルネックとなる可能性が極めて高い状況です。




※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


宿泊分野・異常な加速度: 増加人数が前年比4.8倍という突出した伸びを見せており、2027年を待たずして枠が枯渇する恐れがあります。
小規模な受入枠: 上限が約1.5万名と少なく設定されているため、需要の爆発に対して枠が小さすぎるミスマッチが起きています。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


飲食料品製造業分野・「外食停止」による流入加速のリスク: 外食業での新規受付が止まったことで、食品加工の親和性が高い「飲食料品製造」へ人材や企業の関心がスライドしてくることが予想されます。この「流入」が起きれば、予測の2027年4,5月よりも大幅に前倒しされるリスクがあります。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


介護分野・圧倒的な増加スピード: 直近の増加人数が前年比で約1.5倍に膨れ上がっており、全分野の中でも非常に強い受入需要が継続しています。
「残り1年強」という短い猶予: 2027年6月という予測は、実質的に「来年度の前半には枠が埋まる」ことを意味します。外食業で起きたような、停止直前の混乱を避けるためには、早めの申請準備が欠かせません。
「駆け込み申請」への備え: 2026年末には上限の約8割に達する計算です。介護分野はニーズが安定しているため、他分野の停止ニュースに反応した「駆け込み」が発生しやすく、実際のXデーはさらに前倒しになる可能性も考慮し、余裕を持った採用スケジュールを組むことが重要です。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


農業分野・加速する労働力確保: 技能実習からの移行に加え、新規入国も活発であり、2027年末のデッドラインに向けて急速に充足率が高まっています。
季節変動への対応: 年間を通じた雇用維持が求められる特定技能において、上限到達は産地全体の人材確保戦略に大きな影響を及ぼす可能性があります。




※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


航空分野・需要回復と連動: グランドハンドリングや整備等の人手不足解消のため、2024年以降の伸びが顕著になっており、中期的(2年以内)な対策が必要です。
特定技能への期待: 分野の特性上、高度な専門性と安全意識が求められる中で、特定技能人材が基幹的な労働力として定着し始めています。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


建設分野・受入ペースの安定化: 爆発的な増加ではないものの、毎年1万人規模の着実な増加が見られ、2028年が一つの分岐点となります。
技能実習との兼ね合い: 既存の技能実習生からの移行がスムーズに進んでいることが、1号人数の堅調な伸びに寄与しています。



※2024年から2025年の『年間増加人数』が、2026年以降も毎年固定で増えると仮定し、算出。


工業製品製造業分野・加速度的な流入: 2024年から2025年にかけて増加人数が倍増しており、製造現場での特定技能活用が急速に浸透しています。
大規模需要のコントロール: 20万という膨大な枠が3年後には埋まる計算であり、産業界全体での受入管理が必要となります。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


漁業分野・堅調な伸びと残枠のバランス: 増加率は高い水準にありますが、受入見込数(1.48万人)に対して現時点では余裕があり、今後4年程度は安定的な受入が可能です。
地方経済の維持: 人口減少が深刻な漁村地域において、2030年という上限到達時期を見据えた段階的な人材活用計画が重要です。



※23年から24年、24年から25年のそれぞれの増加人数から「増加人数の増加率」を算出。増加人数の増加率を、前年の増加人数に毎年掛け合わせ(加速度が維持されると仮定して)推計。


造船・舶用工業分野・長期的な安定推移: 急激な変動が少なく、現在の受入体制を維持しながら約7~8年の猶予を持って計画的な運用が可能な分野です。
・人材育成の継続性: 上限到達まで期間があるため、現場での技能承継やキャリアアップ支援に注力しやすい環境にあります。



※2024年から2025年の年間増加人数が、2026年以降も毎年固定で増えると仮定し、推計。


ビルクリーニング分野・安定的な線形増加: 急激な加速は見られないものの、毎年一定規模の受入が続いており、2030年代半ばまで枠を維持できる見通しです。
「特定技能2号」への期待: 2024年から実数が出始めた「2号」の存在は、熟練したリーダー層の確保を意味します。1号の上限枠が埋まる前に、長期的な就労を見据えた2号への移行を支援する体制づくりが、今後の安定した人材確保の鍵となりそうです。



※2024年から2025年の年間増加人数が、2026年以降も毎年固定で増えると仮定し、推計。


参照:出入国管理庁

考察:数字の裏に潜む「採用の質の転換期」

今回の試算結果が示す通り、主要分野での受入れ停止はもはや「いつ起こってもおかしくない」現実となりつつあります。この危機的なデータを受け、特定技能外国人の採用・支援をリードしてきた株式会社JJS(Japan Job School)代表の松里は、今後の日本企業が直面する課題について次のように述べています。


株式会社JJS 代表 松里
今回の試算を通じて、特定技能制度は「採用できるかどうか」だけではなく、「計画的に採用し、長く定着してもらえるか」がより重要になる局面に入っていると感じています。
受入れ上限に近づく分野が出てくることは、企業にとって採用計画や事業運営に直結する大きなリスクです。だからこそ、早めの採用計画と、採用後の定着支援、そして企業側が外国人材を受け入れる体制づくりが欠かせません。
JJSは、外国人雇用を一時的な人手不足対策ではなく、企業の持続的な成長に関わる重要な経営テーマだと捉えています。今後も、採用・定着・支援体制づくりを通じて、「外国人と日本企業が一緒にはたらけてよかった」を実現してまいります。




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