日産・三菱・ルノー、フランスでバンの生産を拡大、アライアンス連携強化へ
2018年11月8日、日産・三菱・ルノーのアライアンスの会長兼CEOであるカルロス ゴーン氏は、フランスのモブージュとサンドゥヴィルにある生産工場にて、新型バンの生産を行うと発表した。
モブージュ工場はルノーの小型バン生産拠点に、サンドゥヴィル工場はルノーのバン「トラフィック」の生産拠点となる。
中期計画「アライアンス2022」の終了時までに、同社は年間シナジーを倍増させ100億ユーロの創出を目指している。これを達成するために、日産・三菱・ルノーは、共通プラットフォームや生産拠点の共同活用を加速する。
また、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とカルロス ゴーン氏はモブージュ工場を訪れ、同工場の先進トレーニングセンターを視察。フランスの工場の中でも高効率を誇る同工場は、電動化モデルを含む次世代のルノー「カングー」シリーズの生産ハブとなる。
また、ルノーグループは今後5年間で「カングー」の生産に4億5千万ユーロを投資。2019年には、200名を新規雇用し、バンの生産拡大をサポートし、さらに現行型「カングー」のプラットフォームをベースにした日産の新型小型バン「NV250」も、モブージュ工場で2019年半ばより生産を開始する予定である。
三菱では、ルノーの有するバンの専門知識を活用し、サンドゥヴィル工場で生産されているルノー「トラフィック」のプラットフォームを採用した車両を、オーストラリアやニュージーランド向けに調達すると発表した。
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カルロス ゴーン氏のコメント
ルノーグループの有するグローバルなバンの専門知識は、アライアンスのシナジー創出を加速させ、あらゆるユーザーに利益をもたらす。
モブージュ工場とサンドゥヴィル工場は、その高い競争力にアライアンスの共通プラットフォームを活用することで、最も魅力的な価値を提供している。今年、ルノーグループは、100%電気自動車と小型商用車という成長の二本柱を支えるべく、フランスに対して総額14億ユーロの投資を発表した。
ルノー・モブージュ工場について
約50年にわたりフランスの自動車生産を牽引してきたモブージュ工場は、現在2千2百名以上の従業員を雇用している。
小型商用車と電気自動車の専門知識を持つ同工場は、現在、ルノー「カングー」「カングーZ.E.」、メルセデス・ベンツ「シタン」を生産しており、生産車両の60%を33カ国に輸出。フランスのルノー工場の中で最も高い効率を誇る。さらに同工場は、製造業近代化政策「インダストリー4.0」においてベンチマークされており、2017年には欧州のEV販売を牽引した「カングーZ.E.」を生産し、世界で13万台以上の「カングー」販売につなげた。ちなみに2017年、同工場では従業員の教育に2万7千時間以上を費やしている。
ルノー・サンドゥヴィル工場について
フランスのセーヌ=マリティーム県の製造業を牽引するサンドゥヴィル工場は、約2千名の従業員を雇用している。
同工場はルノーの小型商用車「トラフィック」に加え、フィアットや日産向けの小型車両を生産しており、生産車両の70%を輸出。2017年には、10万4千台以上の「トラフィック」が世界で販売された。
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