スバルと米・ベル社が民間向け最新型ヘリ「412EPX」で事業協業を発表

スバルと米国ベル・ヘリコプター・テキストロン社(ベル社)は、イギリスのファンボロー空港にて開催中のファンボロー国際航空ショーにおいて、陸上自衛隊向け新多用途ヘリコプター(UH-X)のプラットフォームであり、2018年7月に型式証明を取得した民間向け最新型ヘリコプターであるSUBARU BELL 412EPX型機での事業協力を発表した。

412EPXは、これまで412型機の多用途性や信頼性に対する高い評価を維持しながら、さらに能力を向上させた機体である。メイン・ローター・ギアボックスの強化、ドライラン能力の向上、最大全備重量を1万2200ポンド(約5500kg)まで増加、マスト・トルク出力向上11%(飛行速度60ノット[約111km/h]以下)等の性能改良によって、輸送能力と運航効率が向上した。

なお、412EPXは、スバルとベル社から世界のユーザーに向けて提供していく予定。また、民間型試作機は、ベル社施設(カナダ・ミラベル市)で試験を重ね、2018年7月5日に米国連邦航空局から型式証明を取得した。

2015年にスバルは、防衛省との間で現在の陸上自衛隊向けUH-1Jの後継機である、UH-X開発プロジェクト立ち上げ事業の試作請負契約を締結した。

412EPX型機をベースにしたUH-Xは、日本の複雑で狭隘な地形でも人命救助を可能とする。UH-XはUH-1Jの後継機として、2022年より陸上自衛隊向けに納入が開始される予定で、離島防衛や災害救助における活躍が期待されている。

各コメント

▼ベル社社長兼CEOのミッチ・スナイダー氏

「60年前に陸上自衛隊に最初にヘリコプターを納入して以来、ベル社とスバルは長年のパートナーであり、UH-Xおよび412EPXでもこの素晴らしい関係が継続、発展することを期待しています」

▼スバル航空宇宙カンパニープレジデントの戸塚 正一郎氏

「ベル社と協力のもと、412EPXをもって当社の民間機ビジネスを大いに発展させていきたい」

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