【スーパーGT開幕戦】SUBARU BRZ GT300、タイヤダメージで予選4位からまさかの後退
4月10日(日)、岡山県美作市にある岡山国際サーキットで、SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が行われた。SUBARU BRZ GT300(井口卓人選手/山内英輝選手)は4番グリッドからスタートし、粘り強い走りを見せ、23位で完走を果たした。
9時からのフリー走行は気温14℃、路面温度17℃というコンディションで行われた。薄曇りの空のもと、各車一斉にコースイン。SUBARU BRZ GT300は1分28秒113というタイムを刻み、クラストップと0.131秒差の2番手でセッションを終えた。このセッションでは、決勝レースに向けたセッティングの確認と煮詰めを行い、井口選手/山内選手の両ドライバーもマシンの感触をあらためて確かめた。
そして14時40分、決勝レースがスタート。ステアリングを握る井口選手は、きれいなスタートを決めて上位のマシンを追いかけるが、徐々に後続集団に飲み込まれて順位を落とす。さらにタイヤにもダメージが蓄積して思うようにペースを上げることができず、14番手まで後退。井口選手はそれでも粘り強く走り、12番手に浮上したところで山内選手にバトンタッチすることとなった。
井口選手は、「ロングスティントのテストもやってはいましたが、想定よりも厳しかったですね。今後はオートポリスのテストも含めて、次戦の富士に向けて改善していかなければならない部分をどうやって修正していくか、ということですね。タイヤだけじゃなく、シャシーやセッティング、ドライビングなど色々な要因を検証する必要があると思います」と、悔しさをにじませた。
苦しいレースながら完走
後半を担当した山内選手は、23番手でレースに復帰。じわじわと順位を上げて一時16番手までポジションを戻すが、ここで再びタイヤ交換のためにピットインを余儀なくされた。さらにこのピットインでドライブスルーペナルティを科されてしまい、SUBARU BRZ GT300は25番手とさらなる苦境に立たされることに。
レースは終盤に差しかかっており、ここからの上位進出は厳しい状況だが、それでも山内選手は懸命なアタックを続けて23番手まで順位を回復、苦しいレースで完走を果たした。
「井口選手からバトンを受けた段階で厳しい状況であることは知らされていたので、悪いところを全部出すつもりで全力で走りました。予選で上位は獲れましたが、決勝で残れないと仕方がありません。予選と決勝、両方で速いクルマを目指して、ここで得られたデータを元に、次のテストや次戦の富士に向けて、チーム一丸となって改良に取り組まなければなりません」と、レースを終えた山内選手は語った。
チーム総監督を務める辰己英治氏は、「何が悪かったのかをもう一度しっかりと検証します。今日のコンディションとクルマのセットアップ、いいところを合わせられなかったのかもしれません。フロントが傷まないようなセッティングをしたのですが、それが裏目に出てしまった可能性もあります。まだタイヤを使い切れていないですね。もう一度良く考え直してみます」と、今回のレースを振り返った。
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