アルファードのエンジンはどれを選ぶのが正解!? V6 3.5リッターやハイブリッドも良いが、まずは2.5リッターを試乗し「これで十分だ」と実感すべし!
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:島村 栄二・トヨタ自動車
トヨタの大人気高級ミニバン「アルファード」には3つのエンジンタイプがある。直列4気筒 2.5リッター、2.5リッターハイブリッド、そしてV型6気筒3.5リッターだ。それぞれのエンジンタイプには特徴があり、価格もかなりの幅がある。そのためどのエンジンを選ぶべきか非常に悩ましいのだ。今回はそんなトヨタ アルファードに存在する3つのエンジンを徹底比較する!
ベースモデルと最上級モデルの価格差は実に400万円以上! ワイドバリエーションを誇るアルファード
トヨタのミニバン「アルファード」は、堂々たるボディサイズに気品あふれるゴージャスなデザイン、そして高級かつ広大な室内空間を持つ人気の高級Lクラスミニバンだ。
価格帯は、359万7000円から775万2000円(価格は消費税込み、以下同)。同じ車種だというのに、実に400万円以上の価格差があるほど、多彩なグレード展開が設定されている。
内装ではセカンドシートのレイアウトパターンだけで4タイプあり、エンジン種類も3タイプが用意されている。
今回は中でも走行性能や燃費などが気になるエンジンにスポットライトを当ててみよう。
アルファードのエンジンタイプは3つ! 2.5リッター、V6 3.5リッター、そして2.5リッターハイブリッド、それぞれの特徴をチェック
ベーシックな2.5リッターは最高出力182馬力/最大トルク235Nmを発揮
まずベーシックなエンジンタイプは、直列4気筒「2AR-FE」型 2.5リッター ガソリンエンジンだ。359万7000円の一番ベーシックなアルファード(アルファード X・8人乗り・FF)もこのエンジンが搭載される。
最高出力は182ps(134kW)/6000rpm、最大トルク:235Nm(24.0kgf-m)/4100rpmである。指定燃料は無鉛レギュラーガソリンだ。
今や貴重な大排気量モデル、V6 3.5リッターエンジンは最高出力301馬力のパフォーマンスを誇る
続いてもうひとつのガソリンエンジンが、V型6気筒「2GR-FKS」型 3.5リッター ガソリンエンジンだ。
2021年5月の一部改良以降のグレード展開では、最も安くても520万2600円の「GF・FF・7人乗り」から購入可能となる。
最高出力301ps(221kW)/6600rpm、最大トルク:361Nm(36.8kgf-m)/4600-4700rpmと余裕のパフォーマンスをみせる。指定燃料は無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)指定となる。
アルファードのハイブリッドは4WD(E-Four)のみの組み合わせ
最後はトヨタ自慢のハイブリッド。直列4気筒「2AR-FXE」型 2.5リッター ガソリンエンジン+THS II(トヨタハイブリッドシステム)の組み合わせだ。
エンジンの最高出力は152ps(112kW)/5700rpm、最大トルク:206Nm(21.0kgf-m)/4400-4800rpmと、通常の2.5リッターモデルよりも抑えられている。指定燃料は無鉛レギュラーガソリンとなる。
そしてアルファードのハイブリッドは4WD(E-Four)のみの設定という点も特徴だ。
フロントモーターの最高出力は105kW、フロントモーター最大トルクは270Nm。そしてリアモーター最高出力は50kW、リアモーターの最大トルクは139Nmという構成になっている。これらのエンジンと2つのモーターを巧みに統括制御することで、ハイブリッドシステムを構築している。
アルファードの最高額、775万2000円は、このハイブリッドを搭載した「HYBRID Executive Lounge S(ハイブリッド エグゼクティブ ラウンジ エス)」である。
一番ベーシックな「アルファード X」(8人乗り)もハイブリッドの設定がある。価格は461万3000円。上記の2.5リッター・FFの最廉価版「X」との価格差は101万6000円に及ぶ。
2.5リッター、V6 3.5リッター、そして2.5リッターハイブリッド…アルファードはけっきょくどれが買い!?
車両重量とカタログ燃費に相関関係あり
さて問題は、2.5リッター、V6 3.5リッター、そして2.5リッターハイブリッドの動力性能だ。
最もベーシックな直列4気筒 2.5リッターのアルファード X・8人乗り・FFでも、車両重量は1920kgと重量級。カタログ燃費は10.8km/L(WLTCモード燃費)だ。
V6 3.5リッター GF・FF・7人乗りは2110kg。カタログ燃費は10.2km/Lで、実は数値上では直列4気筒 2.5リッター車とあまり大差はないことがわかる。ただしこちらはハイオクガソリン指定だということをお忘れなく。
また中古車市場では大排気量エンジン車は、自動車税など維持費の高さから嫌われる傾向があり、リセールバリュー(下取り価格)も他のモデルより落ちる傾向があることもお伝えしておきたい。それでもV6エンジン特有のクルージング性能は代えがたい魅力があるのも確かだ。走りには特にこだわりを持つカーマニア向けのエンジンと言っても良いだろう。
2.5リッター(FF)の燃費は10.8km/L、100万円高いハイブリッド(4WD)の燃費は14.8km/Lだ
ハイブリッド・E-Fourのアルファード X・8人乗りでは2090kg。ハイブリッドゆえ気になるカタログ燃費は、14.8km/L。100万円の価格差を考えると、もう少し伸びて欲しいところだが、残念ながら2トン超えの車両重量は燃費にも大きく響いているようだ。
最高級のHYBRID Executive Lounge Sでは2240kgと最重量クラスになるが、カタログ上は14.8km/Lと同じ数値が表記されている。
販売店の試乗車で2.5ガソリンとハイブリッドの違いを体感してみることをオススメする
多くの販売店では、V6以外の2タイプいずれかの試乗車が用意されているはずだ。各販売店のホームページ上には、店舗毎の試乗車リストが載っているので、出来れば乗り比べて確かめておきたい。
筆者はV6を含め、3タイプいずれのアルファードにも試乗経験があるが、急坂の多い山岳路線の高速道路や山坂道を多用するのでない限り、2.5リッターで十分だ、と結論付けたい。そもそもムキになって高速道の右車線をぐいぐい行くよりも、優雅にクルージングするのが似合うクルマである。
街乗りでの静粛性が高いハイブリッドも魅力的ではあるが、価格差ほどは燃費が芳しくない点と、走行性能にも特筆すべきところがない点、高速走行時にエンジンがフル稼働し出すとそれなりににぎやかになる点などから、なかなかオススメしづらいところではある。
アルファードのハイブリッドに関しては、フルモデルチェンジ後に期待したい。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:島村 栄二・トヨタ自動車]
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