ワイルド系SUV「RAV4」は今こそ買い時! 個性強めなタフスタイルは全く色あせず 値引きも拡大し購入条件も揃う

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:茂呂 幸正・和田 清志・TOYOTA・Honda・SUBARU・FCAジャパン
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ランクル、ハリアー、ヴェゼルと、最近登場する新型車は軒並みSUVばかり。しかもそのいずれも大ヒット作となっている。そんな中、2019年4月に登場しデビュー2年以上が経過したトヨタ RAV4は、登場時の勢いはないものの安定した売れ行きを示す。その魅力は全く衰えず、むしろ購入条件も整い、今が買いの1台なのだ。今回はそんなトヨタ RAV4に改めて注目したい! カーライフジャーナリスト 渡辺 陽一郎氏がレポートする。

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  1. ランクル、ハリアー、ヴェゼル…SUVのニューモデルが相次いで登場し、しかもみな大ヒットモデルに
  2. 群雄割拠なSUVカテゴリーの中でも、ワイルド系の強い個性で主張するトヨタ RAV4
  3. 唯一対抗出来るキャラは「スバル 新型フォレスター」ぐらいだが、優性なのはやはりRAV4

ランクル、ハリアー、ヴェゼル…SUVのニューモデルが相次いで登場し、しかもみな大ヒットモデルに

来年2022年にかけても続々と新型車導入の予定も

最近はSUVの人気が高く、新型車の投入も活発だ。2020年にはトヨタの新型ハリアーや新型ヤリスクロス、2021年にはホンダ 新型ヴェゼルが発売されて、それぞれ好調に売れている。

直近では、伝統的な悪路向けSUVのトヨタ ランドクルーザーが、14年ぶりにフルモデルチェンジを行った。

近々同じトヨタのニューモデル、新型カローラクロス、スバル 新型アウトバックも予約受注を開始する。10月7日にはレクサス 新型NXも登場予定で、既に8月19日から予約受注を開始した。

このほか三菱 新型アウトランダーもフルモデルチェンジを控える。2022年に入ると、日産の新型エクストレイルも同様に一新される。

SUVは国内、海外ともに人気のカテゴリーだから、フルモデルチェンジや新規車種の投入も活発だ。

2019年のデビューから2年以上が経過し、当初の人気は落ち着いたRAV4

ただし新型車が多く登場すると、既存の車種では新鮮味が薄れやすい。特にSUVは、N-BOXやスペーシアといった実用指向の性格ではない。趣味性も加味して選ばれるため、発売から時間が経過して新型のライバル車も活発に発売されると、注目度が下がってくる。

この位置付けにあるのが、今はトヨタのRAV4だ。

現行型の発売は2019年4月で、2019年度(2019年4月から2020年3月)には、1か月平均の登録台数が約6000台に達した。それが直近の2021年1~7月は約4800台だ。依然として堅調に売れているが、人気は落ち着いてきた。

そこで最近の納期など、購入のしやすさを販売店に尋ねると、以下のように返答された。

RAV4の納期は2ヶ月程度と短め、値引きはそれなりだが購入条件はかなり有利だ

「RAV4は順調に売れているが、以前ほどの人気ではない。昨年(2020年)にハリアーがフルモデルチェンジを受けた影響もある。そのために納期は、半導体の不足で遅れ気味ではあるが、基本的には1.5か月から2か月に収まる。ボディカラーなどによって遅れたとしても3か月程度だ」。

つまりトヨタ RAV4は、発売当初から比べると購入しやすくなった。そうなると値引きも増えるのか。

「今は値引きを抑えており、基本的には車両価格の10%以下だ。それでも価格が相応に高い車種だから、下取り車の金額を上乗せするなど、実際に買う時は購入条件を有利にできる」。

また残価設定ローンの3年後の残価率(価格に占める残存価値の割合)は54%と高い。一般的には3年後だと45~48%だ。RAV4は中古車市場で高値で販売できる車種として、残価設定ローンの残価を高めている。残価設定ローンを使えば、月々の返済額を抑えやすい。いわゆるリセールバリューが期待できる車種だ。

RAV4が高値で売却できるのは人気が高いためだが、この背景には商品の特徴もある。それは今のSUVの選び方に合っていることだ。

群雄割拠なSUVカテゴリーの中でも、ワイルド系の強い個性で主張するトヨタ RAV4

都会派SUVが増えたせいで、むしろ本格派SUV RAV4の魅力が際立つ結果に

最近のSUVは、都会的な雰囲気の車種を中心に売れ行きを伸ばした。トヨタ ハリアー、C-HR、ヤリスクロス、レクサス RX、ホンダ ヴェゼル、マツダ CX-5などは、いずれも悪路指向が弱く、街中や高速道路での走りを中心に開発された。

もちろん4WD仕様を雪道や悪路に持ち込むと、相応の走破力を発揮するが、コンセプトやデザイン面では悪路をあまり意識していない。このようなシティ派SUVが増えた結果、最近はユーザーがやや飽食気味になっている。

そこでSUVのニーズに原点回帰の傾向が生じた。

ランドクルーザーのような生粋の悪路向けSUVは、ボディが重く大柄で街中では使いにくいが、それに近いデザインや機能を備えた車種が注目されるようになった。

そこに位置するのがトヨタ RAV4だ。エンジンやプラットフォームは、基本的にハリアーと同じだが、外観は後輪駆動をベースにした悪路向けSUVのように野性的な印象だ。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)にも190~200mmの余裕があり、悪路のデコボコを乗り越えやすい。

輸入車でも本格派SUVが大人気! ジープ ラングラーは販売ランキング上位の常連に

ちなみに輸入車でも同様の傾向が見られる。軍用車にルーツを持つ悪路向けSUVのジープ ラングラーが売れ行きを急増させ、2021年1~6月の輸入車登録台数ランキングでは、コンパクトカークラスのメルセデス・ベンツ Aクラスやフォルクスワーゲン ポロに混ざって7位に入った。以前は考えられなかったことだ。

そして前輪駆動ベースのSUVで、悪路向けのデザインや機能を備えたRAV4のような車種はあまり多くない。唯一、日産のエクストレイルにはその傾向が見られ、一時人気を高めたが、今はフルモデルチェンジを控えて売れ行きを下げた。

このような事情もあってトヨタ RAV4の支持は厚く、高値で売却できると考えて、残価設定ローンの残価率も高まった。トヨタ RAV4は、ほかのSUVとは異なる特徴を備えた意外な注目車といえるだろう。

唯一対抗出来るキャラは「スバル 新型フォレスター」ぐらいだが、優性なのはやはりRAV4

見かけだけじゃない! RAV4は本格的な四駆システムを採用し悪路走破性も高い

トヨタ RAV4をほかのSUVと比べると、デザインや最低地上高だけでなく装備も悪路を重視している。

「Adventure(アドベンチャー)」と「G・Zパッケージ」グレードには、後輪左右の駆動力配分を積極的に変化させるダイナミックトルクベクタリングAWDシステムを装着した。この機能は舗装路でも効果を発揮して、峠道を走る時など、旋回軌跡が拡大するのを抑える。

またRAV4はホイールベース(前輪と後輪の間隔)が2690mmと長いこともあり、後席や荷室も広い。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕がある。荷室容量も大きいので、ファミリーカーとしても使いやすい。

ライバル車は多いが、直接の比較対象となり得る性能と実力を持つ本格SUVは意外と少ない

RAV4の直接のライバル車となるミドルサイズSUVの動向を見ると、日産 エクストレイルや三菱 アウトランダーは、前述の通りフルモデルチェンジを控えて実質的に購入対象から外れる。

トヨタ ハリアーやホンダ CR-Vは価格が高く、シティ派SUVの典型だから悪路向けのイメージは弱い。マツダ CX-5も同様で、発売は2016年だから基本設計も古くなった。

そうなると選ぶ価値が高いのは、先ごろマイナーチェンジを実施したスバル フォレスターだ。

新型では、先進運転支援システムのアイサイトなどの機能を刷新させた。価格は野性的な雰囲気を備えるX-BREAK(エックスブレイク)が308万円。RAV4 Adventure(アドベンチャー)の331万円に比べると23万円安い。Adventureはガソリンモデルだが、フォレスターにはハイブリッドシステムのe-BOXERも装着されている。

デビュー2年でも全く色あせないRAV4は今こそ買いの好機だ

ただし新型フォレスター X-BREAKのカタログ燃費は14km/L(WLTCモード燃費、以下同)で、ノーマルタイプの2リッターガソリンエンジンを搭載するRAV4 Adventureの燃費15.2km/Lを下まわる。RAV4の直噴ガソリンエンジンは、意外に燃費効率が優れているのだ。

さらにRAV4 AdventureにはダイナミックトルクベクタリングAWD、19インチアルミホイール(フォレスターXブレークは17インチ)が採用されることも考慮すると、23万円の価格差に相当する魅力は十分に備わる。

このようにRAV4は、最近は話題性が乏しく地味な存在になったが、ニーズの高い機能や装備を採用して、価格は割安に抑えられている。今でも選ぶ価値の高いSUVだ。

[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:茂呂 幸正・和田 清志・TOYOTA・Honda・SUBARU・FCAジャパン]

トヨタ/RAV4
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新車価格:
293.8万円563.3万円
中古価格:
69.9万円650万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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