33年連続販売1位のカローラから王座を奪った初代「ホンダ フィット」から20年! 歴代フィットの功績を振り返る【初代・2代目フィット編】

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ホンダの代表的なコンパクトカー「フィット」が、2001年初代デビューから20周年を迎えた。そこで今回は歴代のフィットが果たしてきた功績を振り返る。33年連続の王者「トヨタ カローラ」を破った初代フィット、そして国内200万台を販売を記録した2代目フィットについてご紹介しよう。

>>王者カローラの牙城を崩した! 初代・2代目「ホンダ フィット」を写真で見る[画像ギャラリー]

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  1. シティやロゴの後継車として2001年に華々しく登場した初代「フィット」
  2. 2007年、初のフルモデルチェンジでますます安定の売上を記録した2代目「フィット」
  3. マイナーチェンジで初のハイブリッドモデルが登場、さらには先進のEVモデルも!

シティやロゴの後継車として2001年に華々しく登場した初代「フィット」

ホンダの乗用車ラインナップのボトムラインを担うフィットは、80年代に登場したシティ、90年代に登場したロゴのポジションを引き継ぐコンパクトカーである。余談ではあるがフィットの名前はシティのグレード名にも使用されており、そこからも関係性を推し量ることができるだろう。

そんなフィットの初代モデルは2001年6月デビュー。ロゴの後継車種ではあるが、プラットフォームは一新されており、ホンダ独自の燃料タンクを薄型にし、車体中央に配置するという「センタータンクレイアウト」を採用。これによりボディサイズこそコンパクトであるものの、広い室内空間と大きなラゲッジスペース、そして豊富なシートアレンジを実現している。

デビュー時のエンジンは、こちらも新開発となる「i-DSI」を採用した1.3リッター直列4気筒エンジン。これにホンダマルチマチックSと呼ばれるCVTが組み合わされるパワートレイン1種類というシンプルな構成でスタートした。なお、i-DSIとは、ツインプラグによる2点位相差点火制御のことで、高効率な点火をすることで燃焼効率を上げて低燃費や低排出ガスを実現したものだった。

デビュー早々に大ヒット! その年の日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞

シンプルでありながらもチープさはなく、使い勝手や経済性にも優れるフィットは瞬く間に人気車種となり、当初の月販目標8000台だったところ、発表から1カ月での受注台数はおよそ6倍となる48000台を記録。

その年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、デビューからおよそ半年で累計販売台数10万台を、そしてデビューから1年未満で累計販売台数20万台を達成。これはともに当時の過去最短での記録となっていた。

2002年9月には新たに1.5リッターVTECエンジンとステアリングスイッチで7速のシフトチェンジを可能としたホンダマルチマチックS+7スピードモードを搭載したCVTを組み合わせたグレードを追加。ブラックを基調とした内装やアルミホイールを標準装備としたほか、サスペンションセッティングも最適化されている。

そしてこの年には登録車の販売台数ランキングにおいて第1位を獲得。これは過去に33年連続でトップを守り続けたカローラの牙城を崩す快挙となった。

2004年のマイナーチェンジで5速MTや7速パドルシフト付CVTも追加

2004年6月にはマイナーチェンジが実施され、1.5リッターエンジン搭載車に待望の5速MTが設定。これによりライバルのヴィッツやマーチに流れていたMTユーザーもカバーできるようになった。また、ホンダマルチマチックS+7スピードモードの変速はステアリングスイッチからパドルシフトへ置き換えられ、よりスポーティな走りを楽しむことができるようになっている。

その後2005年12月にもエクステリアの変更を中心としたマイナーチェンジを実施し、2007年秋に生産を終了。結局、初代モデルは海外仕様も含めると200万台以上を販売する大ヒット車種となった。

2007年、初のフルモデルチェンジでますます安定の売上を記録した2代目「フィット」

2007年10月に登場した2代目フィットは、初代のコンセプトを踏襲しながらも、ボディサイズを5ナンバーサイズギリギリまで拡幅。

搭載エンジンは初代と同じく1.3リッターと1.5リッターの2本立てだが、どちらもブラッシュアップがなされ、出力、燃費性能ともに向上している。

搭載されるミッションはCVTと5速MTに加え、4WDモデルには5速ATが用意された。CVTも先代の湿式多板クラッチからトルクコンバータ式に変更され、初代で発生していたジャダーも発生しにくくなっている。

5速MTが用意されるのはホンダ伝統の「RS(ロードセイリング)」グレードで、1.5リッターエンジンとの組み合わせとなっていた(CVTモデルも有)。

初代と大きく異なる点として、大型のガラスルーフを備えた「スカイルーフ」仕様が設定されていた。これは前後938ミリ、左右721ミリの大型ガラスを採用したもので、コンパクトカーとは思えない開放的な爽快感を味わうことができるものとなっていた。

2代目となったフィットも初代と同じく日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2007年度の累計販売台数で第1位を獲得するなど、初代に引き続き高い評価を集めたと言えるだろう。

マイナーチェンジで初のハイブリッドモデルが登場、さらには先進のEVモデルも!

2010年10月にはマイナーチェンジを実施し、ハイブリッドモデルを追加。これは1.3リッターエンジンにモーターを組み合わせた「Honda IMAシステム」を搭載したもので、カタログ燃費は30.0km/Lとなっていた。

またRSグレードには同クラスの国産車としては初となる6速MTを搭載したほか、サスペンションやEPS、エキゾーストシステムが専用セッティングのものとなったことで、よりダイナミックな走りを実現している。

センタータンクレイアウトを生かした広い荷室が自慢のワゴンモデル「フィットシャトル」も追加

2011年にはフィットの派生車種として「フィットシャトル」が登場。フィットをベースにリアオーバーハングを延長し、ステーションワゴンとしたモデルとなっていた。

2012年5月には2度目のマイナーチェンジを実施。ハイブリッドモデルにも1.5リッターエンジンを搭載した「HYBRID RS」が追加され、ハイブリッド車としては異例の6速MT仕様も用意された。

知ってた!? フィットに存在していたEV(電気自動車)モデル

そして同年8月からは電気自動車である「フィットEV」のリース販売がスタート。これは自治体や企業を対象としたものであるが、20kWhのバッテリーを搭載し、満充電で225km(JC08モード)の航続距離を誇っていた。

その後、2013年4月にはシリーズ累計の国内販売台数が200万台を突破し、9月には3代目へとバトンタッチを果たすことになる。

当時、コンパクトカーのベンチマークとも言われたフィットの3代目以降の進化については、次の記事で振り返ってみたい。

[筆者:小鮒 康一/撮影:Honda]

ホンダ/フィット
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172万円284.7万円
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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

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