日産 エルグランド 実燃費レビュー【総評編】(1/2)

肝腎のシート自体が役不足か

2列目シートのオットマンを伸ばして座り、シートベルトを締めて、編集Yさんに走り出してもらった。

ほんと、ミニバンに乗っているとは思えない贅沢な気分になってくる。でも、完璧というわけではない。オットマンはもっと長くないと、長身の人は完全に足を乗せ切れない。

そもそも、1列目の助手席シートをかなり前にスライドさせておかないと、オットマンを伸ばし切れないのだ。

そして、さらに注文を付けるとすると、2列目シートも座面と背面の中央部分のクッションが不足していて、連続して座っていると、尻が痛くなってくる。

また、助手席シートにシートリフターが省かれていて、着座位置を上下に調整できないのも不満だった。運転席シートの調整についても不満があって、前後スライドとリクライニングのノッチの間隔が大き過ぎる。

ノッチとノッチの中間で固定したくなることが何度もあった。細かいことかもしれないが、細かいところほど、そのクルマの質が現れるものなのだ。

ミニバンは多くの人間を乗せるところに存在価値があるわけだから、運転するのはお父さんだけでなく、お母さんや他の家族にも交替するだろう。

だから、キメ細かい上に、範囲の広いシート調整幅が必要になるはずだ。

オットマンを設けたり、キャプテンシートを設定したりしているのはエルグランドを高級ミニバンたらしめているのに貢献しているのだが、肝腎のシートが役不足なのでは頼りない。