ホンダ CR-V ハイブリッド 実燃費レポート｜最上級モデルの実燃費を徹底検証(5/6)
- 筆者： 永田 恵一
- カメラマン：永田 恵一・河口まなぶ
ホンダ CR-V ハイブリッド 実燃費レポート｜まとめ
■ホンダ CR-V ハイブリッド EX・マスターピース 総合実燃費：19.7km/L
| 高速道路実燃費 | カタログ燃費（JC08モード、カッコ内WLTCモード） | |
|---|---|---|
CR-V ハイブリッド（4WD） | 19.7km/L | 25.0km/L（20.2km/L） |
CR-V 1.5リッターガソリンターボ（FF） | 13.8km/L | 15.4km/L |
現行エクストレイルハイブリッドMCモデル（4WD）※夏場のテスト | 15.6km/L | 20.0km/L |
初期型ハリアー ハイブリッド（4WD） | 18.6km/L | 21.4km/L |
初期型アウトランダーPHEV（4WD） | 13.8km/L | 18.6km/L |
初期型CX-5 ディーゼル（FF） | 17.1km/L | 18.0km/L |
CR-V ハイブリッド（4WD）は冒頭で書いたように、ミドルSUVの最新モデルに相応しいライバル車に対するアドバンテージを持つ燃費性能を備えていた。なお冬場ということもあり、気温5度という中でテスト前にエンジン始動から10kmほど早朝の流れの早い幹線道路を走った燃費も測ったところ、14.9km/Lと暖機運転を含むことも考えれば良好といえる数値を記録した。
CR-V ハイブリッド自体も1.5リッターターボと同様にキャラクターも含め飛び抜けた部分や面白みこそないものの、ほとんどの評価項目で85点以上が取れる仕上がりで、CR-Vが目指した「平均点の高いクルマ」というコンセプトを考えれば、狙い通りと言える。
ガソリンモデルとハイブリッドモデル、どっちがお得！？
またテスト結果をもとにCR-Vの1.5リッターターボとハイブリッドの大まかな損得勘定、｢どちらが得か？｣を考えてみよう。
2台には約55万円の価格差があるが、1.5リッターターボは適応外、ハイブリッドは重量税と所得税の免税に加え登録翌年度の自動車が75%軽減になるエコカー減税を加味すると、実質的な価格差は約38万5000円に縮まる。
2台の燃料代の差はレギュラーガソリン1リットルを143円で計算すると、1万kmあたり3万円程度なので13万km乗れば元が取れる。そこまで走らず5年5万kmくらいの使用でも、ハイブリッドは処分する際の査定も高いであろうことを考えればペイに近いと思われるので、1.5リッターターボに設定される7人乗りが不要で、予算に余裕がありかつ好みに合うならハイブリッドを選ぶのもいい。
ただ1.5リッターターボもそうだが、CR-Vの価格はハイブリッドも含め、ゴージャスなトヨタ「ハリアー」、プラグインハイブリッドの三菱「アウトランダーPHEV」、ディーゼルエンジンを積みMTもあるマツダ「CX-5」といったキャラクターの濃いクルマも多いライバル車に対しかなり割高だ。
ミドルSUVは激戦区なだけに、強いキャラクターがある訳でもないのに割高なCR-Vは、ハイブリッドでも積極的に選ぶ理由を探すのは難しい。そのためせっかく日本で復活したCR-Vがまた埋もれてしまわぬように「豪華装備を排したリーズナブルなグレードが早急に欲しい」という筆者の結論は、1.5リッターターボだけでなくハイブリッドも同様である。
[筆者：永田 恵一/撮影：永田 恵一・河口まなぶ]
ホンダ CR-V ハイブリッド EX・マスターピースの主要スペック
| グレード | HYBRID EX・Masterpiece（4WD） |
|---|---|
価格 | 436万1040円 |
全長 | 4,605mm |
全幅(車幅) | 1,855mm |
全高(車高) | 1,690mm |
ホイールベース | 2,660mm |
車両重量(車重) | 1,700kg |
乗車定員 | 5人 |
排気量 | 1,993cc |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 |
最高出力 | 107kW(145PS)/6,200rpm |
最大トルク | 175N・m(17.8kgf・m)/4,000rpm |
モーター最高出力 | 135kW(184PS)/5,000～6,000rpm |
モーター最大トルク | 315N・m(32.1kgf・m)/0～2,000rpm |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク容量 | 57L |
JC08モード燃費 | 25.0km/L |
WLTCモード燃費 | 20.2km/L |
WLTC市街地モード燃費 | 19.1km/L |
WLTC郊外モード燃費 | 21.6km/L |
WLTC高速モード燃費 | 19.8km/L |
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1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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