スバル レガシィ 実燃費レビュー【vol.3 200-300km】(2/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
評価を下すには、まだ時期尚早のスタイリング
納得がいかないのは、やっぱり、スタイリングだ。
リアスタイルなどは、歴代レガシィのDNAをうまく昇華しているように見えるのだが、フロントがいただけない。ヘッドライトとフロントグリルが相対的に大き過ぎ、メッキや反射鏡などの“光りモノ”の、ボディ面やフロントガラス面に対する投影面積が広過ぎ、視覚的なバランスが少々曖昧な感じもする。
レガシィのスタイリングについては、様々に語られているから、今さら自分が付け加えなくてもいいだろうと思っていた。また、レガシィの商品企画者から聞いた話に、一応の納得はしていたのだ。
「初代レガシィを発表して20年が経過した。スポーツワゴンというジャンルを導き出し、確立することもできた」
たしかに、レガシィ以前は、ステーションワゴンという存在自体が一般的でなく、“ライトバン”と十把一絡げにされていた。その功績は大きいことに間違いない。
「イーグルアイシェイプのヘッドライトやサッシュレスドア、ブラックアウトされたDピラーなど、レガシィが特徴としてきたものを守るだけでは、それは予定調和というものではないでしょうか」たしかに、その通り。
「これまでのカラを破り、新しいレガシィを作りたい。特に、若手のデザイナーたちから、強い意欲を感じました」たしかに、その通りだろう。
若者は、すでに存在している“伝統”や“流儀”には、素直に馴染まないものだ。
そんな、意欲ある若者たちの想いと情熱をうまく導くのがリーダーの役割なのだろう。その難しさは、よくわかる。
以前に、BMWのデザイナーにインタビューした時に、言っていた。「日本の自動車メーカーのデザイナーが羨ましい。作られているクルマを見る限り、あまり強い制約を受けていないからだ。我々、ヨーロッパの自動車メーカーでは、自社の伝統を継承しながらでなければ、新しいスタイリングなど許されないからだ」
レガシィのスタイリングに評価を下すのには、もう少し時間を掛けたい。
200-300KM燃費
日塩もみじラインから川治ダムを抜け県道169を通り霧深い大笹牧場へ。昼食にジンギスカンを食べて腹ごしらえ。そこから県道245を通り日光を抜け、いろは坂を気持ちよく駆け抜け中禅寺湖へ到着。この区間の100km燃費は、8.8km/lを記録、スタートからの0-300km走行の総合燃費は10.5km/lとなる。
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