三菱 ギャラン フォルティス スポーツバック 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
個性的なクルマを求めるユーザーには魅力的な一台
一方、冒頭でも触れたように、このサイズの日本車としては乗り心地が重厚。操舵に対する反応も正確で、曖昧な手応えを払拭したから運転していて気分が良い。同様の上質感がコーナリング時の動きにも当てはまる。
いわゆるファミリーセダンは、後輪を安定させるために、少し積極的に走ると曲がりにくい印象になりやすい。その点、ギャランフォルティスは後輪をしっかりと接地させた上で、クルマを舵角に対して比較的忠実に曲げてくれる。このあたりはまさに玄人好みで、奥の深さを感じさせる。
正確にいえば、同じギャランフォルティスでも、スポーツバックは後輪の安定性が少し低い。ボディの後方が長く、なおかつ重いためだ。運転感覚にこだわるユーザーは、セダンボディを選ぶのが良いだろう。
逆にスポーツバックは広い荷室が魅力。リアゲートは大きく開くが、ヒンジは前寄りに付くから、開閉時にリアゲートが後方に張り出しにくい。駐車スペースの後ろ側に余裕がなくても、荷物の出し入れがしやすい。サーブを連想させる後ろ姿も、個性的なクルマを求めるユーザーには魅力的だろう。
このクラスで、この上質、貴重な存在だ!
アイドリングストップの作動は、平均レベルに位置する。車両が停止してからアイドリングも止まるタイプ。穏やかに減速すると、車両が停止してもエンジンが回り続ける場合もあるが、この時にはブレーキペダルを少し踏み増すと停止する。
ブレーキペダルを戻して再始動する時の所要時間も、さほど長くはない。ハンドルを回すと再始動する機能も備わり、使い勝手は良い。
もともとギャランフォルティスは、全車が2リッターエンジンを搭載して2007年に登場した。その後、エコカー減税への対応を視野に入れ、2009年12月にノーマルエンジンの排気量を1.8リッターに縮小している。さらに2011年10月、エンジンを大幅に刷新してアイドリングストップも加えた。段階的に環境性能を高めている。
17km/Lという10・15モード燃費は、1.8リッタークラスでは平均的。トヨタ プレミオ&アリオンの1.8リッター車は、アイドリングストップを装着せずに18.6km/Lだ。この不利も1300kgを超える車両重量に基づいており、上質な運転感覚と裏腹の関係にある。
結局のところ、ギャランフォルティスの一番の魅力は上質な運転感覚。アイドリングストップが燃費性能の不利を効果的に補い、購入しやすいクルマとなった。上質な割に価格は安く、エクシードは横滑り防止装置などの安全装備とフルオートエアコンなどの実用装備をセットして183.8万円。
スーパーエクシードは、アルミホイール、クルーズコントロール、キーレスオペレーションなどを加えて209万円だ。ルーフを高めに設定したことでリアシートの頭上や足元空間も広く、実用的で上質なセダンに仕上げている。地味でも貴重な存在だ。
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