メルセデス・ベンツ 新型Eクラス E300 ブルーテック ハイブリッド 試乗レポート/竹岡 圭(2/2)
- 筆者: 竹岡 圭
- カメラマン:メルセデス・ベンツ 日本(株)
ハイブリッドカーとはいえ、メルセデスらしい味付けは変わらず
説明を受けた後、いよいよ、しかしそろそろ~っと走り出す。ガバッと踏んでしまうと、途端にエンジンが掛かってしまうからだ。とはいえ、このままだと本当にそろりそろりと這い出すような感じ。
例えるならば、クリープ現象の5倍くらいの力で押し出されている感じで、プリウスなどのEV走行に慣れてしまった身としては、少々物足りなさを感じるのが事実だ。そして結局のところ、あっという間にエンジンが掛かってしまう。
低速域ではディーゼルっぽい音と振動が少々気になる。しかし、その先は快適そのもの。速度を上げていくにつれて、どんどんフィーリングが良くなっていくのだ。ちなみにドイツで言うところの、『そこそこのスピード域』で走らせた方が燃費も落ちない。そこはやはり、アウトバーンが存在する国らしいセッティングになっているのだろう。
パワステフィールは抑揚のないメルセデス・ベンツらしい雰囲気の味付けだが、ハンドリングはなかなか。ライントレース性も悪くないし、重くてクルマが身動きできないというような雰囲気もまるでない。
ただし問題なのはブレーキだ。回生ブレーキの違和感が大きく、2代目プリウスくらいのフィーリングである。カックンブレーキにならないようにするには、かなり気を遣う必要があった。
ディーゼルHVは欧州で、ガソリンHVはアメリカから順次導入予定
さて、走らせて面白いのがセーリング機能だ。よくコースティングモードと呼ばれる、VWグループのHVなどに付いているような、いわば惰性で走っている領域の走行のことだが、これが任意切り替え式なのである。
通常は高速走行時などにアクセルオフすると、モーターがジェネレーターとなって回生し、次に使うための電気を貯えるモードになり、エンジブレーキが掛かったようなフィーリングで徐々に減速していくが、ATモード(MTシフトモードに入れていない状態)で右側のパドルを操作すると、減速されないセーリングモードに入る。回生しないので、ニュートラルギアに入れたようなフィーリングでの走行となる。緩やかな下り坂などで、有効なモードだと言えるだろう。
通常このような走行は、自動的に切り替えられるものが多いのだが、メルセデスベンツでは、あくまでドライバーがフレキシブルに走れるようにと任意切り替え式が採用されているのが面白い。
実際、勝手にやってくれたほうがラクだと思う反面、自分で操れることの喜びは味わえる。毎日の通勤路など、よく知っている道なら有効に使えそうだ。
さて、このE300ブルーテックHVは、どうやら欧州での販売がメインになる予定。ガソリンHVのE400HVはまずはアメリカで、その後日本や中国などのアジア圏にやってくるようだが、是非ともツーリングワゴンモデルなどを日本に導入して欲しいものだ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。