メルセデス・ベンツ 新型Aクラス 試乗レポート|「Hi, Mercedes!」基準を塗り替える革新的コンパクトカー(1/2)
- 筆者: 島下 泰久
- カメラマン:小林 岳夫
パーソナルアシスタントとしての新型Aクラス
「Hi, Mercedes!」と声をかけるだけで起動する音声入力機能を搭載した新しいユーザーインターフェイス“MBUX”を引っさげて、新型メルセデス・ベンツ Aクラスが登場した。しかし話題はそれだけには留まらない。デザイン、走り、先進安全装備と、その進化はまさにクルマのすべての面に及ぶのだ。
とは言え、最初はやはりMBUXに触れるべきだろう。“メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス”を略した、この最新のユーザーインターフェイスが新型Aクラスの最大の目玉であることは間違いない。
TFTスクリーンを2枚並べたデジタルコクピットはすでにメルセデス・ベンツの上級モデルではお馴染みのものだが、新型Aクラスのそれは超薄型10.25インチスクリーンを採用。そのうちドライバー正面のスクリーンには、車両に関する情報やADAS(先進運転支援システム)の動作状況、地図など運転に関係する内容を好みに応じてカスタマイズした配置で表示させることができる。そして中央側の画面はタッチスクリーンとされ、オーディオや空調、ナビゲーション、ネット接続などの豊富な機能をスマートフォン感覚で操作することが可能だ。
これらの機能は、センターコンソール上のタッチパッド、ステアリングホイールのスポーク左右に置かれたタッチスイッチを使っても呼び出せる。いや、おそらく多くの人が一度使ったら離れられなくなるに違いないのが、冒頭で触れた音声入力機能である。
使い込むほどに自然な会話文を理解するMBUX
その特徴は、単に音声コマンドを受け付けるというのではなく、自然な発話を理解すること。エアコンの設定温度を上げるのには「エアコンの温度を上げて」と言ってもいいが、MBUXなら「ちょっと寒いよ」だけでも、こちらの意図を解してくれる。
あるいは天気を知りたい時は「明日、鹿児島でサングラスは必要?」でいい。「この近くのお寿司屋さんを探して」と言えばナビゲーションで検索してリスト表示してくれるから、あとは目的地に設定するだけだ。
入力された音声は、車載のコンピューターと車載のLTEで接続されたサーバーの両方で解析、判断される。当然、サーバーの方が情報量も解析能力も大きいが、クルマは必ずしも常にネット接続できる環境に居るとは限らないからだ。また、AIによって解析能力はどんどん向上していく。使い込むほどに賢くなっていくのである。
この音声入力機能は、実はほんの入口。他にも、人とクルマの関係性を一変させるような機能は盛り沢山だ。たとえば、普段の行動パターンに応じてナビの目的地やラジオの選曲、よくかける相手の電話番号を表示する行動予測機能。毎朝、オフィスにナビを設定してお気に入りのラジオを聞いて出社、帰りは必ず自宅に電話を入れて…といったルーティンに沿って、クルマが目的地設定、ラジオの電源オンなどをリコメンドしてくれる。まさに有能なアシスタントの役割まで果たしてくれるわけだ。
なお、このMBUXは新型Aクラスが初採用となる。最先端の機能を敢えてエントリーモデルから投入してきたのは、このセグメントのユーザーこそ、こうした技術にもっとも敏感であり、認知の拡大に直結するとメルセデス・ベンツがよく解っているからである。
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