デミオがなかったら今のマツダはない! バカ売れした初代デミオの真相【偉大なクルマたち】(1/2)
- 筆者: MOTA編集部 木村 剛大
- カメラマン:MOTA編集部
ピンチはチャンスとはよく言ったもので、何事にも当てはまる。それは自動車メーカーも同じで、ピンチの時に背水の陣で生み出したクルマが空前のヒットを記録することもしばしば。そこで、自動車メーカーのピンチを救った“ある意味”名車をご紹介! 初回はマツダ デミオだ。
多チャネル体制で日本は兄弟車だらけ
大変失礼ながら、マツダには幾重にもピンチの時期があった。その代表例がバブル崩壊の時。遡ること30余年前に販売チャネルの拡大を図ったのが始まりだ。
1980年代終わりから90年代にかけて、自動車メーカーは販売チャネルを凌ぎを削るように広げていた。
トヨタに日産、三菱までが多チャネルで勝負
トヨタを例に出すと、トヨタ店・トヨペット店・ビスタ店(現ネッツ店)・カローラ店の4チャネルだ。それはトヨタだけでなく、日産やホンダ、さらには三菱までもが多チャネル戦略を図っていた。
マツダはトップの5チャネル体制に……
それはマツダも同じで、ピーク時にはマツダ店・アンフィニ・ユーノス・オートザム・オートラマといった具合に“トヨタよりも多い”5チャネル体制を取っていたのだ。時はバブル絶頂期! 皆が浮かれていた時代だけに仕方ないとしても、その全店で年間販売台数100万台という大胆な目標を掲げるなど、無謀な作戦にでたのだ。
多チャネル体制の目的って?
多チャネル体制の最大の狙いは、販売力のアップにほかならない。中身は同じだが、ガワを変えた兄弟車を設定することで、低コストで車種を増やすというイメージだ。一から開発するよりもコストが抑えられるため、簡単に商品を増やすことが可能ってワケ。
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