マツダ 次期「デミオ」コンセプトモデル『跳(MAZDA HAZUMI)』登場! ~新たにSKYACTIV-D 1.5を搭載~/まるも亜希子
- 筆者: まるも 亜希子
他の場所に展示されていても、マツダ車であるとすぐにわかる程の存在感
その一帯だけがソウルレッドに染まり、思わず視線を奪われたジュネーブショーのマツダブース。メインステージでひと際熱い視線を浴びていた主役が、次期デミオを示唆する次世代コンパクトモデルのコンセプトカー、「跳」(HAZUMI)だ。
実物と対面してまず感じたのは、とてつもない存在感を放っていること。とくに正面から眺めてみると、CX-5、アテンザ、アクセラと続いてきた新世代マツダフェイスが、見事にコンパクトなサイズで表現されており、もしマツダブースではない場所に展示されていたとしても、これはマツダのクルマであるとすぐにわかると確信したほどだ。
ボディサイズは全長4070x全幅1730x全高1450mmと、現行デミオよりもふたまわり程度大きいというイメージ。ただ、全高は25mmほど低められており、闇雲に大きくしたのではなく、デザインへのこだわりと走行性能の向上を優先したためだと想像できる。
秀逸なリアデザイン
クルマを「命あるもの」と考えてデザインするという、「魂動」(こどう)コンセプトは、2010年に発表されたコンセプトカー「靭」(SHINARI)からスタートし、世界各国で絶賛されている。
マツダというブランドの「顔」をしっかりと創り、まるで4つのタイヤが動物の足、フェンダーからリヤエンドにかけての造形は鍛えられた筋肉のようにしなやかで、停まっていても今にも動き出しそうな躍動感と、生き物が発する息吹、艶やかな色気といったものが巧みに表現されている。それが、Bセグメントのデミオでも見事に仕上げられていると感じた。
今回、デザインの見どころはフロントまわりもさることながら、リアデザインが秀逸だ。
ウインドウグラフィックや功名な面構成、ハの字に配置されたリフレクターなどで立体感と躍動感を表現。センターに2本並んだテールパイプもスポーティなアクセントとなり、強烈な個性を印象づけている。18インチと大径なアルミホイールや、シュッと細長いサイドミラー、アクセサリーのように埋め込まれたドアハンドル、光るフロントグリルなど、ショーモデルならではの演出も多分にあるものの、市販モデルもほぼこのままのイメージで登場すると見られている。
欧州車に負けない安全装備を搭載してくる可能性も大
そして、インテリアデザインにもマツダらしさが炸裂。単なる広さばかりを追求するのではなく、程よくタイトなフィット感でドライバーをサポートしつつ、空間効率を考慮してデザインされていることがわかる。
インパネは航空機の翼をイメージし、ドライバー側とパッセンジャー側を区切るようにしてコクピット感を演出。メーターは大きな1眼にデジタル表示画面が左右に配置され、シフトレバーは航空機のスラストレバーを思わせるデザインだ。
その下には、マツダが「HMI」(ヒューマン・マシン・インターフェース)哲学という、安全走行を最優先として人間中心設計に徹する考えのもとに進める新世代インターフェース、「マツダコネクト」のコマンダーコントロールが置かれ、センターディスプレイとポップアップデイスプレイも設置されている。これは、アテンザやアクセラと同様の先進装備をデミオにも設定する用意があることを物語っており、現時点ではアナウンスはないが、先進の安全技術でドライバーを支える「マツダ・プロアクティブ・セーフティ」に基づき、欧州車に負けない安全装備を搭載してくる可能性も大きい。
インテリアでも完全独立4座となるシートなど、ショーモデル然とした部分があり、これがどこまで市販モデルに反映されるのかが注目だ。
世界の先端をゆく高性能と環境性能を両立させてくるはず
デザインだけでなく、その中身にも大きなトピックがある次期デミオ。
それが、今回世界初公開されたクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」だ。
また、出展モデルがATということで、トランスミッションも新開発のものがお目見えすると思われる。現行デミオはエンジンのみがSKYACTIVだったが、次期デミオはエンジン、ミッション、ボディ、シャシーとフルSKYACTIVとなるわけだ。CX-5やアテンザ、アクセラに搭載されているSKYACTIV-D 2.2(ディーゼル)同様、低圧縮比といった先進技術により、世界の先端をゆく高性能と環境性能を両立させてくるはずの1.5ディーゼル。アイドリングストップ機構のi-stop、減速エネルギー回生システムのi-ELOOPも採用し、Co2排出量は90g/km以下を想定しているというが、一体どんな走りを見せてくれるのだろうか。
日本では3ナンバー枠となってしまうボディサイズや、これだけの内容での価格設定はどうなるのかなど、気になるところも少々あるものの、とにかく圧倒的に魅力あるデザイン、そしてコンパクトクラスの常識を覆す可能性を秘めた走行性能と、次期デミオが見せてくれるだろう新しい日本車の世界に、今から期待が高まるばかりだ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。