マツダ アテンザ 23Z 試乗レポート

マツダ アテンザ 23Z 試乗レポート
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よりスポーティに、より上質に

フロントシートリアシート

マツダのミドルサイズカー、アテンザにニューグレードが加わった。その名は「アテンザ 23Z(ズィー)」。アテンザシリーズのスポーツモデルだ。

アテンザは02年5月に現行モデルがデビューした。直列4気筒DOHCの2Lと2.3Lエンジンをはじめ、フロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンクを配したサスペンションもすべて新設計という文字どおりのニューモデルだった。

5ドアスポーツ、4ドアセダン、スポーツワゴンの3タイプのボディはそれぞれに個性のあるスタイリングで人気車種に成長した。そして、いま、5ドアとワゴンをベースにさらにファインチューンしたモデルが投入されたのだ。

モーターショーで出展したクルマに近づけた

ステアリングトランクルーム

23Zはエキサイティングなハンドリングと質の高いドライブフィールの確立を目標に開発されたグレードだ。それを実現するためにエクステリア、インテリアをはじめメカニカルな部分にまで手が加えられた。

エクステリアでは左右2本出しの大径マフラーカッター(5ドアスポーツ)、18インチ径のアルミホイールが他のアテンザと差をつける。さらに、アルミホイールからのぞくのが真紅にペイントされたブレーキキャリパーだ。

ブレーキ本体も18インチホイール採用に合わせて強化されている。ブレーキローターにフロント16インチ、リア15インチという大径ローターを採用した。

サスペンションもダンパーオイルを高性能にし、専用チューンタイプを装着した。タイヤは215/45R18が標準だ。

インテリアもスポーツ感覚。カーボン調インパネ、アルミ製パネルが光る。ステアリング、シート、シフトノブも専用になる。

スポーティミッドサイズカーを愛する方へ

試乗エンジン

23Zシリーズは5ドアスポーツとスポーツワゴンに用意される。 エンジンは2.3L178ps。5速マニュアルと4速マニュアルシフトモード付アクティブマチックATが選べる。 試乗は5ドアの4速AT。ボディカラーはアテンザ5ドアのイメージカラーであるイエローだ。 チェックポイントはハンドリング。専用サスと18インチタイヤ、強化ブレーキのフィーリングも気になる。 街中での走りはややかための乗り心地。ブレーキはツマ先の動きで確実に効く。路面状況によって若干の轍どられもあるが、45タイヤ装着車としては、許容範囲。 本領発揮はワインディング。コーナーでのロールは実にしなやか。抑えの効いたロールはノーマルアテンザでは味わえないスポーツフィーリングだ。もちろんブレーキも強力。アクティブマチックもいいが、5MT車でこの感覚を味わってみたい気がしてきた。

強化されたアテンザブランド

テールランプリアスタイリング

5ドアスポーツの23Zのライバルは、国産車には見当たらない。セダンとワゴンの長所を兼ね備えた5ドア車は、ヨーロッパで人気のモデル。ライバルもヨーロッパ車だ。 例えばドイツのオペル、ベクトラGTS。2.2Lの5ドアスポーツだが、これは348万円なので、245万円のアテンザと価格で勝負にならない。 一方、スポーツワゴンはアコード、レガシィが浮上してくる。しかし、この2車と比較してみると、適度な乗り心地のかたさと、強力なブレーキが印象に残る。カラードグリルのドレスアップ感覚も魅力だ。 アグレッシブなスタイリングとしなやかな走りを楽しみたいのなら、アテンザ 23Zだ。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

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