レクサス LFA 試乗レポート(2/3)

レクサス LFA 試乗レポート
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LFAはまさにピュアなスーパースポーツカー

そうは言っても、そんなLFAでのサーキットランが、すこぶるエキサイティングな感覚を味わわせてくれるものであった事も疑いない。

レクサス LFA

デュアルクラッチ方式を用いてシームレスな加速を実現させる事が当たり前になった今となっては、シフトアップの度に加速の途絶が避けられないLFAの2ペダル式トランスミッションがさすがに少々古臭く感じられる事は否定のしようがない。

特に、自動シフトを行うDレンジを選択し、市街地走行をイメージしたような極めてゆっくりなペースでコース上を流していると、変速のたびにいちいち大げさに息を付くこのトランスミッションの仕上がりには、とても「レクサス」ブランドに相応しい上質感をイメージする事が出来ないのも事実だ。

レクサス LFA

また、こうした走りのモードでは動きの機敏さを演出しようとしてか、ステアリング操作に対するゲイン(応答性)が妙に高い点も気になった。

すなわち端的に言ってしまえば、走りの第一印象は決して良いものではなかったのが私自身のLFAに対する評価であった。

ところが、走りのペースを徐々に高めて行くと、そんな”街乗りモード”で感じられた違和感はどんどん薄れて行く事になった。

無論、実際の限界ポイントに比べればそれでもまだまだ低い領域ではあるのだろうが、それでも自分なりにアップテンポな走りの領域へと踏み込んでゆくと、LFAはいかにも新鮮な水を得た魚のごとくドライバーの意図に忠実な反応を示してくれる。

まさにピュアなスーパースポーツカーとして仕上げられている事の片鱗を味わわせてくれたのである。

ハイスピードコーナーを少々追い込んだ程度では、その走行ラインが発散する気配も感じさせないのは、バランスに優れたFRレイアウトの持ち主ならではだろう。

これが、ミッドシップ・レイアウトのフェラーリ458だったり、RRレイアウトのポルシェ911だったりしたら、特に後輪側タイヤ・グリップの限界を探りながらのドライビングは、もう少し手に汗握る感じが増していたに違いない。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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