レクサス LFA 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 河村 康彦
LFAはまさにピュアなスーパースポーツカー
そうは言っても、そんなLFAでのサーキットランが、すこぶるエキサイティングな感覚を味わわせてくれるものであった事も疑いない。
また、こうした走りのモードでは動きの機敏さを演出しようとしてか、ステアリング操作に対するゲイン(応答性)が妙に高い点も気になった。
すなわち端的に言ってしまえば、走りの第一印象は決して良いものではなかったのが私自身のLFAに対する評価であった。
ところが、走りのペースを徐々に高めて行くと、そんな”街乗りモード”で感じられた違和感はどんどん薄れて行く事になった。
無論、実際の限界ポイントに比べればそれでもまだまだ低い領域ではあるのだろうが、それでも自分なりにアップテンポな走りの領域へと踏み込んでゆくと、LFAはいかにも新鮮な水を得た魚のごとくドライバーの意図に忠実な反応を示してくれる。
まさにピュアなスーパースポーツカーとして仕上げられている事の片鱗を味わわせてくれたのである。
ハイスピードコーナーを少々追い込んだ程度では、その走行ラインが発散する気配も感じさせないのは、バランスに優れたFRレイアウトの持ち主ならではだろう。
これが、ミッドシップ・レイアウトのフェラーリ458だったり、RRレイアウトのポルシェ911だったりしたら、特に後輪側タイヤ・グリップの限界を探りながらのドライビングは、もう少し手に汗握る感じが増していたに違いない。
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