レクサス RC F 試乗レポート／河口まなぶ(3/3)
- 筆者： 河口 まなぶ
- カメラマン：Lexus International／茂呂幸正
街中を流す程度でも“気持ち良い”と感じる走り
そうした良さを今回、横浜で行われた試乗会で改めて体感できた。
横浜では本当に生活の中でのドライブ、という感じで穏やかに走っただけだが、それでも十分に魅力的なクルマに仕上がっていた。
乗り心地も相変わらず優れており、路面の荒れたところや段差では多少キツい入力はあるものの、それ以外ではしっとりした部分さえ見せてくれた。またサーキットで快音を響かせたドライブトレーンは、街中でも扱いやすい感覚を垣間見せてくれたのだった。
しかし何より大切なのは、横浜の街中を流す程度でも“気持ち良い”と感じる走りが確かにあったことだろう。日本のハイパフォーマンスモデルというと、限界域では抜群だが日常域は退屈…というイメージ。だが、RC Fはゆっくり走らせても満足できるだけの楽しさや気持ち良さが生まれていたのだ。
そしてこの辺りもまさにC63AMGやM3／M4と真っ向勝負できる部分。加えて今回はちゃんと“レクサスらしさ”も生まれている。ハイパフォーマンスモデルでありながらRC Fは、ライバルよりもスッキリした乗り味がちゃんとある。
レクサスは最近、ライバルブランドに匹敵するクルマ作りが確立されつつあるが、RC Fもまさに、その好例といえる1台といえるだろう。
AMGやMが気になっている方は是非一度、試してみることをおすすめする。
LEXUS RC F “Carbon Exterior package” 主要諸元
全長x全幅x全高：4705x1850x1390mm／ホイールベース：2730mm／車両重量：1780kg／乗車定員：4名／駆動方式：後輪駆動(FR)／エンジン種類：V型8気筒DOHC／総排気量：4968cc／最高出力：477ps(351kW)/7100rpm／最大トルク：54.0kg-m(530N･m)/48000～5600rpm／トランスミッション：8-speed SPDS（電子制御8速トランスミッション）／燃料消費率：8.2km/L[JC08モード燃費]／タイヤサイズ：255/35ZR19(フロント)275/35ZR19(リア)／車両本体価格：10,300,000円[消費税込み]
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1970年生まれ。大学卒業後、出版社のアルバイトをしたのちフリーランスの自動ライターとなる。1997年に日本自動車ジャーナリスト協会会員となり、自動車専門誌への寄稿が増え、プレイステーション「グランツーリスモ」の解説も担当。現在、自動車雑誌を中心に一般誌やwebで自動車ジャーナリストとして活躍。記事一覧を見る
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