レクサス IS 新型車徹底解説

レクサス IS 新型車徹底解説
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スポーティな『S』とラグジュアリーな『L』

フロントマスクエンジン

レクサスラインナップでは下限を受け持つ4ドアセダンは、IS350でノーマル/バージョンS/バージョンLの3グレード、IS250も同じグレードにプラスして4WD車はノーマル/バージョンLが用意されている。

バージョンSや同Lは、主に装備の違い。Sはスポーティ、Lはラグジュアリー志向のアクセサリーなどが装備される。

今回のマイナーチェンジではIS250のバージョンL(FR車)にスポーツサスと18インチタイヤ&アルミホイールをオプションで設定したことがある。

ボディサイズは全長4575mm、全幅1795mm、全高1430mm(標準)、ホイールベース2730mm。こちらはアウディA4、BMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスとほぼ同じサイズになる。

スタイリングはスピード感を強調したウェッジシェイプと折目のハッキリした彫刻的なフロントマスク、ややツリ目気味のテールランプが特徴。

エンジンはV6の3.5L(IS350)と2.5L(IS250)。3.5LはGSと共通。ミッションはマニュアルシフトモード付6速AT。駆動方式はFR。4WDはIS250に用意されている。

フロントスタイリングリアスタイリングフロントビューリアビューサイドビュー

スポーティで“クール”なインテリア

インテリア

今回のマイナーチェンジでもっとも変更が多かったのは、ISのインテリアに関してだ。

装備では全グレードのトランクオープナー、フューエルリッドオープナーを照明付きにした。 IS350/250のバージョンSに本革シートとトリムをオプション設定した。さらにバージョンS用のヌバック調ファブリックのスポーツシート表皮とトリムも用意した。

また、IS350/250のFR車のバージョンLには、スポーツサスペンション+18インチタイヤ&アルミホイールをオプション設定した。

インテリアデザインはドライバーを囲むようなコンセプトはGSと同じだが、目の前のメーターは大径のスピードメーターとエンジン回転計の2つに限定されている。このほうがスポーティな雰囲気といえる。

センターコンソール部分はメタリック調と木目調が用意されているが、ISの場合はメタル調のほうがスポーティなこのクルマの性格に合っているように思う。メタリックな感じはドアのインナーハンドルとグリップ部分にも用いられている。ISが“クール”なセダン といわれている意味が理解できるのだ。

フロントシートリアシートトランクアルミペダルシフトノブ

パドルシフトを操り俊足を楽しみたい

エンブレム

IS350はV6、3.5L、318馬力。IS250はV6、2.5L、215馬力。両車の車両重量はFR同士では30kgしか差がない。ミッションは両車ともにマニュアルシフトモード付の6速AT。ファイナルギア比を含めて、各ギア比は異なるとはいえ、動力性能で比較すれば圧倒的に3.5Lモデルのほうが速い。

2.5Lモデルの味は、バランスのよさにある。このクルマは6速ATのDレンジよりもマニュアルモードを使って乗りたい。ないものねだりをすれば、6速のマニュアルミッションがほしい。もちろん、6速ATでもスタートからのダッシュはかなり元気がよいし、一気に6500回転まで上昇する勢いも、3.5Lエンジンよりは上だ。

実際に停止から100km/hまでの加速は2.5Lモデルでも7秒台という俊足なのだ。パドルシフトでの加速もパンッパンッとシフトでき、小気味よかった。

サスペンションはGSの形式を用いているものの、ホイールベースを短くし、セッティングはややかため。フロントとリアのタイヤサイズを変えるなど、スポーツ走行を意識したイメージを強調しているのが特徴。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

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