ランドローバー レンジローバーイヴォーク 9AT試乗レポート/川端由美(1/2)
- 筆者: 川端 由美
『ZF』より満を持して登場するFF用AT
9速!? それってホントに必要???
そんな声が聞こえてきそうだが、私も2年前に初めてこの話を聞いたとき同じ反応をした。しかも、噂の元は怪しげな新技術開発のべンチャーなどではなく、世界に名だたるトランスミッションメーカーの『ZF』である。
その段階では開発の宣言だけだったが、2年の熟成期間を経て、いよいよ、9速AT搭載の第一弾たるイヴォークが世に送り出される。世界において乗用車の約75%がFFの駆動方式を採用する今、FR用ATで牙城を築いたZFとしては、満を持してのFF用ATの発売である。
果たして、9速もの多段化が本当に必要なのだろうか?
結論を急ぐようだが、試乗を終えた今なら、9速ATは必要だと断言できる。最大の驚きは、多段化で最も心配していたビジーさを微塵も感じさせなかったことだ。メカニズムについてはあとで書くが、まずは乗ってみた感想からリポートしよう。
2段落としなんて楽勝、3段飛びも簡単にやってのける
日本でも発売から1年を経てようやく見慣れたイヴォークの運転席に座って、シフトヘッドをじっと見つめ…ていても何も始まらないので、Dレンジに入れてアクセルペダルを踏み込む。
発進は2速。速度の高まりとともに、スッスッとスムーズにシフトアップしていく。今の時代、どの自動車メーカーも燃費性能を重視したプログラムを採用し、2000回転に至る前にギアを高めてゆくのは定石だ。
5速、6速、7速、8速、そして9速に入ったときにはスピードメーターの針は100km/hを超えていた。ZFの測定によれば、120km/hのとき6速ATでは2890rpmを示す、9速ATに置き換えると2170rpmに過ぎないという。実際にタコメーターを見ても、回転数は2000rpmを少し越える程度と低めに抑えられている。
シフトアップはスムーズで当たり前。ならば、シフトダウンでイジメてやろうと思うのがジャーナリストというもの。アクセルを抜いてスピードを落とし、次の瞬間に再び加速をする。2段落としなんて楽勝、3段飛びも簡単にやってのける。
普通では決してこんな運転をしないだろうというほど、ギクシャク運転をして徹底的にアラを探したところ、2段落としを2回するか、いっぺんに3段落とすか迷うような領域でようやく変速速度の遅れを感じた。ただし、変速速度が少々遅くなるだけで、シフトショックは感じられなかったことを付け加えておく。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。