快適と刺激が同居する“日常使い”も容易なスーパーカー/ランボルギーニ ウラカンスパイダー 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 西川 淳
実はランボルギーニにとって重要な市場である「日本」
2015年、ランボルギーニは「史上初」となる年間販売台数三千台超えを達成した。
実は、日本市場もそこに大きく貢献している。14年比で日本はほぼ倍増の304台を登録。事実上、アメリカに次ぐ二番目に大きなマーケットとなった。公式発表では、第二の市場はグレーターチャイナで350台となっていたが、これには台湾と香港の台数も含まれていた。
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ウラカンスパイダーの国際試乗会が常夏のマイアミで開催されたのが、二月初旬。それからジュネーブショーまでの一ヶ月間、スーパーカーファンはきっとランボルギーニのジェットストームにずっとさらされた気分だったに違いない。
11年もブランドトップの座に君臨してきたステファン・ヴィンケルマンの退任、元フェラーリのステファノ・ドメニカリがその後任に、チェントロスティーレの親分フィリッポ・ペリーニも前ポルシェのミッチャ・ボルカートに道を譲ってイタルデザインへ、ウラカン限定車アヴィオと、フエルッチョの生誕百周年を記念した限定車チェンテナリオの発表、と、ビッグニュースが相次いだからだ。
今にして思えば、そんな嵐の予感に満ちたマイアミの試乗会だった。
ランボルギーニ好調の裏には「ウラカン」の商品力の高さが
ランボルギーニの業績が飛躍的に伸びた背景には、世界中で積極的に行なわれたディーラー開発に拠るところも大きいが、それも良い商品があってこそ。14年に導入された最新モデル「ウラカン」の商品力の高さこそ、躍進の原動力だったというべきだろう。
ランボルギーニブランドの新時代を築くべく、デザイン、パフォーマンス、ドライブフィール、全てにおいてラグジュアリィさを盛り込むという、これまでにないコンセプトが「ウラカン」には注入されていた。
その商品戦略が「当たった」ということだ。創立50周年を記念してブランドの成長戦略に拍車をかけたあたり、フェラーリの20年前と少しだぶってみえる。
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