カーリースも任意保険への加入は必要! その理由や保証内容を解説

  • 筆者: MOTA編集部
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カーリースであっても任意保険への加入が必要です。費用はあらかじめカーリース代に含まれていないため、自分で契約しなければなりません。その補償内容や補償額についてはよく知っておく必要があります。特にカーリースの場合は車両保険への加入が重要です。

目次[開く][閉じる]
  1. 知っておきたい! カーリースの保険について
  2. 任意保険の補償内容について
  3. カーリースでも任意保険に加入したほうがいい
  4. ここが大切!任意保険を選ぶポイント
  5. カーリースでも保険加入は必須
  6. よくある質問

知っておきたい! カーリースの保険について

「カーリースに興味はあるけど、事故が怖い」「カーリースの保険についてよく分からないから不安」と思う人は多いのではないでしょうか。

一般的なカーリースでは、法律によってすべての車の保有者に加入が義務付けられている「自賠責保険」が支払いに含まれています。自賠責保険は、交通事故が起こった際に被害者を救済することを目的としています。

交通事故が起こった時、加害者が経済的に賠償金を払う余裕がなければ、被害者は十分な賠償を受けられません。

そのため、加害者の経済状況によって被害者が受け取れる賠償額が左右されないよう、加害者の経済的な負担を補う大切な補償制度です。車を持つ際は強制加入となっており、カーリースの毎月の支払いにはこの自賠責保険があらかじめ含まれています。

ですがドライバーが任意で加入する「任意保険」はカーリース代に含まれていません。自賠責保険は対人賠償の確保を目的としているので、補償金が支払われるのは交通事故で相手を死亡させた、または怪我をさせたときのみです。

自分と相手の車や電柱・壁などを壊してしまった、ドライバーや同乗者の怪我や死亡などは補償の対象とならず、相手のいない自損事故も対象外です。対して任意保険では、自賠責保険ではカバーできない自分の怪我の治療費や車の修理費用、相手の車や壊したものの修理費用など、対人賠償以外のものも補償されます。

任意保険については必要に応じて自分で契約しなければいけないので、その補償範囲や補償額をよく知っておいた方がよいでしょう。

カーリースは保険代も毎月の支払いに含まれる

カーリースは、登録に必要な諸費用や税金、保険(自賠責)なども月々の支払いに含まれています。

契約プランによってはメンテナンス・車検に対する整備費用も月々の支払い額に含まれているので、契約期間中の大きな出費を抑えられます。

かつては、車を購入する際はある程度の頭金を用意するのが当たり前でした。さらに、それとは別に登録諸費用や税金、保険といった予算も必要。加えて、新車登録から3年後には車検もあります。

しかし、前述したとおり、カーリースには諸々の費用が含まれていますので、契約期間中の支払いが一定で、一般的なオートローンで車を購入するよりも家計の管理がグッと楽になるのです。

事故時に自賠責保険はいくら補償してくれるのか

ところで、カーリースには自賠責保険の保険料が毎月の支払いに含まれていると説明しましたが、万一事故が起きたときに自賠責保険で補償されるのはどこまでなのでしょうか。

「日本損害保険協会」のデータによると、自賠責保険で補償される限度額は傷害による損害が120万円、後遺症による損害が4,000万円、死亡による損害が3,000万円となっています。

しかしそれは、他人を死傷させてしまった人身事故に対してのみの補償になります。相手の車を壊してしまった場合など、いわゆる物損事故の補償は対象ではありません。さらに自損事故など相手がいない場合も補償は受けられません。

また補償額も低く、もし損害額が前述の限度額を上回ってしまった場合は、任意保険に加入していなければすべて自己負担となってしまうのです。

交通死亡事故ではその補償額が1億円を超えることも珍しくありません。むしろ3,000万円で済むケースの方が稀であると言えます。もしそのようなケースで自分が加害者となり、任意保険に加入していなかった場合、残りの7,000万円は自己負担です。個人が支払う賠償金としてはとんでもない額です。

このように自賠責保険だけでは補償が不十分なケースが多く、任意保険に入るのが必須であることがお分かりいただけると思います。

任意保険の補償内容について

強制保険である自賠責保険が制定されたのは1955年。1950年代のマイカーブームで交通事故が急増したのがきっかけです。事故の被害者を保護することを目的に1956年に自賠責保険の加入が義務付けられました。

被害者を保護することが目的なので、自賠責保険が補償するのは対人のみ。運転者が誰であっても被害者を守るために支給される仕組みになっています。

しかし前述したとおり、実際に交通事故が起こってしまった場合には、自賠責保険の補償内容では補償額が足りないケースが多くあります。いかに任意保険に加入することが重要かよくわかっていただけたと思います。

それではその任意保険とはどのようなものなのでしょうか。その種類や補償対象について説明していきます。

損害保険

交通事故によって自分や同乗者が怪我をしたり死亡した場合に保険金が支払われます。この中には「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」「無保険車傷害保険」「自損事故保険」があります。

「人身傷害補償保険」はドライバー自身が死亡した又は怪我をした場合の補償。「搭乗者傷害保険」は同乗者が死亡した又は怪我をした場合の補償になります。

この4つはいずれも自賠責保険では補償されない部分になりますので、保険契約の際はかならず確認しておきましょう。

車両保険

自分自身の車に対する保険です。交通事故で車を破損させてしまった場合に修理費用等が支払われます。カーリースした車はリース会社から借りているため、契約が満了すると返却することになります。

返却する時に車に傷がついていたり故障していたりすると、借主の負担でそれらを修理しなければなりません。長期契約によって何年も車を運転していると、事故による傷や故障を完全に避けることはまずできないでしょう。

壁にぶつけてバンパーを凹ませてしまっただけでも数万円以上の修理費用がかかりますし、故障の場合はその箇所によっては数十万円かかることもあります。

故障などトラブル時、新車リースの場合はメーカーの新車補償で対応できるため、負担の発生はありません。

契約満了時に車を原状回復させた状態で返却するために、任意保険で修理費をカバーできるようにしておきましょう。

賠償責任保険

相手の人や物を傷つけてしまったり壊してしまった時に支払われる保険です。相手の人にけがを負わせた、あるいは死亡させてしまった場合は「対人賠償保険」、相手の車を壊してしまった場合は「対物賠償保険」としてそれぞれ保険金が支払われます。

対物賠償保険については自賠責保険の範囲外ですし、前述したとおり対人賠償保険についても自賠責保険の補償額を上回る額が請求されるケースが多いため、必ずチェックしておきましょう。

カーリースでも任意保険に加入したほうがいい

ここまで読んでいただいた方は、カーリースでも任意保険に加入することが必要であると理解していただけたと思います。それではおさらいも兼ねて大事なポイントを整理しておきましょう。

修理費用をカバーできる

カーリースでは、車はリース会社から借りている状態です。契約満了時には契約時のように原状回復した状態で返却しなければならないため、事故による傷や故障は借主の負担で修理しなくてはいけません。

原状回復ができないような改造をすることはないにしても、長期の契約で何年も車に乗り続けていれば、事故による傷や故障を完全に避けることは難しくなります。任意保険に加入しておくと修理費用などをカバーできるので安心です。

全損被害に備えておく

万が一、契約期間中にリース車が全損(修理不可能な状態等)した場合、契約は強制解除となります。

その場合、借主はリース会社に対して違約金や解約手数料を支払わなくてはなりません。自賠責保険からはこれらの費用は支払われません。

任意保険であれば、全損事故に対する項目について保険契約していれば、補償上限までは支払いを受けることができます。

任意保険には賠償責任保険と損害保険、車両保険がありますが、保険料を安く済ませようとして賠償責任保険と損害保険だけ加入していると、損傷した自分の車の修理代はカバーできませんので注意が必要です。

カーリースの場合はとくに車両保険には入っておく必要があります。通常の車両保険だと全損事故の際の違約金はカバーされないこともあります。全損時の補償を受けられるように万が一に備えておきたいですね。

自賠責保険の補償だけではカバーできないことも

自賠責保険の補償額は、前述したとおり傷害による損害が120万円、後遺症による損害が4,000万円、死亡による損害が3,000万円までとなっています。一見、十分な補償額のように感じる人もいるかもしれません。

しかし死亡事故を起こしたとして、被害者が高額所得者だった場合、その賠償金は何億円に上ることもあります。その場合、自賠責保険にしか加入していなかったとなると、残りの賠償金は加害者が支払わなければならず、とんでもない額の補償金を支払い続けることになります。

また、建物に突っ込んでしまったり電車に衝突したりなどの事故を起こした場合も、億単位の高額請求となります。実際にコンビニやパチンコ店に突っ込んでしまった物損事故では1億以上が総損害額として認定されました。

対人補償しかない自賠責保険は、物損事故の高額請求には対応していません。ですがそもそも事故には物損が伴うことがほとんどです。自賠責保険にしか加入していなかった場合はそれらを実費で払わなければならなくなります。

ここが大切!任意保険を選ぶポイント

それでは、いざ任意保険に加入する際に、必ず押さえておきたいポイントや補償内容を見ていきましょう。

対人・対物賠償責任保険は無制限に

任意保険では、上限額の決められている自賠責保険と違い、対人・対物保険の保険金額を無制限に設定することができます。

前述したように対人事故での賠償金は億単位になることがあります。それは対物での賠償金も同じで、コンビニなどの店舗に損害を与えた場合にもやはり何億円もの請求になる可能性があります。したがって対人・対物賠償金は無制限にするのが一般的です。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険も付帯

もちろん保険で自分や同乗者も守らなければなりません。しかし自賠責保険の補償内容は対人賠償のみ。自分や同乗者のけがや車の損害は補償の対象外です。

任意保険であればそれを「人身傷害保険」または「搭乗者傷害保険」という形で補償することが可能です。この2つはいずれも自分と同乗者を守る保険ですが、保険金の支払われ方とタイミングに違いがあります。

「人身傷害保険」は「実損(実際の損失)」補償の保険で、保険金額を限度に自分や同乗者の治療費などの損害額が補償されます。特徴としては過失割合に関係なく、実際の損害額が補償されるというところです。ただし、損害額が保険金額を上回った場合は自己負担を必要とします。

一方「搭乗者傷害保険」は「定額」補償で、怪我の症状や部位によって決められた金額が補償される「部位症状別定額払い」や入院や通院の日数に応じて保険金が支払われる「日数払い」があります。特徴として人身傷害保険より保険金の支払いがスピーディということがあります。

この2つの保険の特徴を生かすのであれば、人身傷害保険で必要最低限の費用をまかなって、搭乗者傷害保険は人身傷害保険の上乗せと考えるのがいいでしょう。

もしもに備えた無保険車・自損事故保険

「無保険車損害保険」と「自損事故傷害保険」は、多くの保険会社で自動付帯されています。

「無保険車傷害保険」は交通事故を起こした相手が保険に入っておらず、交通事故を起こし、自分と同乗者が死亡または後遺障害を被った場合に補償を受けることができます。「自損事故保険」は、契約者が単独事故を起こし、死傷した場合の補償です。

自動車保険に加入する際に、「無保険車損害保険」と「自損事故傷害保険」が付帯されているか確認しておきましょう。

カーリースでも保険加入は必須

購入した車であっても、カーリースであっても、「車に乗る」ということに付随してくる事故やけがなどの危険性は同じです。運転に自信のある人でも、絶対に事故を起こさないという保証はありません。自分が気を付けて運転していても、ほかのドライバーの不注意が原因で事故に巻き込まれてしまう可能性もあります。

カーリースの場合も、長期間にわたって利用していると、防ぎきれない事故に遭ってしまうことがあります。もしものときのために、カーリースであっても必ず任意保険に加入しましょう。

よくある質問

任意保険への加入は必要ですか

カーリースでも任意保険への加入は必要です。車を運転する限り、何らかの事故に遭う確率を0%にはできません。その場合、自賠責保険だけではその賠償金を賄えないケースがほとんどです。任意保険への加入を強くお勧めします。

自賠責保険だけでは車に乗れませんか

自賠責保険に加入していれば車に乗ることは可能です。自賠責保険は法律により加入が義務付けられていますが、任意保険に関してはその名のとおり契約は任意となっていますので、加入していなくても罰せられたり乗車を禁止されたりはしません。

ですが自賠責保険だけでは実際に交通事故を起こしてしまった際に賠償金額が大幅に不足するケースが多くあります。その場合、任意保険に加入していなければ、自賠責保険で賄えきれない分のお金はすべて自己負担となり、その額は何千万円以上になることもあります。

カーリース契約期間中に事故を起こした場合どうなりますか

事故の修理費用は借主の負担になります。車を購入した時と同様、自動車保険に加入して補償を受けられるようにしておきましょう。リース契約している車両も自動車保険に加入していれば、付帯した保険内容の範囲内で補償されます。

カーリース契約期間中に事故で修理不能になった場合はどうなりますか

事故による破損で修理不能になった場合など、契約車両が使用できなくなった場合、リース契約の解約が必要になります。

その場合、借主はリース会社に対して違約金や解約手数料を支払わなくてはいけません。自賠責保険からはこれらの費用は支払われません。任意保険であれば、全損事故に対する項目について保険契約していれば補償上限までは支払いを受けることができます。カーリース専用の保険であれば、さらに安心です。

カーリースの保険について教えてください

一般的にカーリースでは、月額料金に自賠責保険料が含まれています。自賠責保険は事故の被害者の救済を目的とした保険です。しかしそれ以外の運転者や同乗者、相手や自分の車など物損についての補償は対象外です。ですので、それをカバーしてくれる任意保険には、契約者ご自身で加入していただく必要があります。

任意保険の選び方は?

任意保険では、ベースの補償内容に加えてオプションの補償などから必要な補償項目を選んで契約します。また、車両の補償や賠償金額も必要に応じて選ぶことができるので、備えておきたい内容や範囲を考えたうえで契約しましょう。

具体的なポイントは、対人・対物賠償責任保険は無制限にしておくことや、人身傷害保険と搭乗者傷害保険も付帯しておくこと。もしもの場合に備えて無保険車・自損事故保険も付帯されているかなども確認しておきましょう。

車両保険に加入する必要はありますか

車を購入した場合であれば、車両保険への加入はケースバイケースです。ですがカーリースはリース会社から借りている状態です。契約満了時は契約した時のように原状回復した状態で返すことが決まりとなっています。

自分で購入した車とは違い「傷がついているけど自分が気にしなければいい」とはなりません。事故による傷や故障は借主の負担で修理して返却しなければならないのです。

また、契約期間中にリース車が全損した場合、借主はリース会社に違約金や解約手数料を支払わなくてはなりません。万が一の事故に備えて保険に加入されることをおすすめします。

自動車保険は別途加入が必要

リース契約には強制保険である自賠責保険以外は含まれておりません。当社では、万が一の場合に備え、お客様ご自身で車両保険付きの自動車保険に加入されることをおすすめします。

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