ジャガー F-TYPE 試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:和田清志
5リッターV8を一度味わってしまうと、3リッターV6では物足りなくなる
試乗は、V8で5.0リッタースーパーチャージャーを搭載する「F-TYPE V8S」の実力からチェック。
Dレンジでの0~100km/h加速は「4秒台半ば」。カタログ値の「4.3秒」にかなり近い数字が出た。
F-TYPEの実力の一端をいきなり見せつけられた感じだ。
ず太いトルクは1,500回転からビンビンと伝わり、2,000回転をオーバーすると別世界が待っている。そして、標準装備のアクティブ・エキゾースト・システムがかなり派手にその効果を周囲に聞かせる。
特に、アクセルをオフにしたときのバックファイアのような破裂音は、これまでのスーパースポーツにはなかった演出だ。
一方、信号待ちなどではアイドリングストップも働く。F-TYPEのJC08モード燃費は8.1km/Lで、CO2排出量は259g/kgまで押さえられている。100km/h巡航時の回転数も、8速1,300回転と低くアイドリング並だ。
走行中、若干気になったのはブレーキを踏んだ後、路面の状態によっては轍へタイヤを取られやすく感じたことだ。
フロントが255/35ZR20、リアは295/40ZR20という超極太タイヤを装着していたので、この影響もあるはずだろう。
3.0リッターV6を搭載する「F-TYPE」にも試乗したが、標準サスペンションがやや硬め。路面によっては細かい上下動があって落ち着きがなかった。
3.0リッターV6という動力性能も決して遅くはないのだが、V8の豪快さを味わった後ではちょっと物足りない気がした。これぞジャガーと呼べる力強さは、間違いなくV8Sだ。
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