ホンダ ストリーム 試乗レポート
- 筆者: 熊倉 重春
- カメラマン:村西一海
ミニバンすらスポーティに。ここがホンダの真骨頂。
ストリームというとSFめいた三輪スクーターを思い出すが、今度のは一見ミニバンでも実は本格的なセダンだ。運転して良し、乗せられて良し、使って良し、きちんと三拍子揃っている。
何より光るのが走りの良さだ。セダンより高い位置に座るのに、それをすぐ忘れて運転に熱中できてしまう。こんなにも広い室内空間を誇り、開口部も多いのにボディもシャシも実にしっかり仕上がっているのには驚いた。だからこそ硬めのサスペンションでも自在に使えるわけだ。サポートの深いスポーティなシートに身をゆだね、確実な感触のステアリングを握ると、気分は完全にスポーツセダンとさえ言える。
これほどのフットワークなら、やはり新設計の2Lエンジン(154ps)と5速ATを積むiSのFF仕様を選ばないわけにはいかない。北国の人なら 4WD(154ps)の選択もあるが、それだと4速ATになってしまう。また、機構的にほとんど同じiLのタイヤがS規格になるのが惜しい。このシャシを生かすなら、やはりiS用のH規格が欲しいところだ。 パッケージングの検証もしよう。何よりの手柄は4.5m級で、しかもこの種のクルマとしては低めなボディに3列シートの7人乗りを実現したことだ。多用途性がありながらパーソナルカーにも向くところがいい。頑張り過ぎないサイズも二重丸。
この記事にコメントする