S660はホンダ ビートから19年ぶりに復活した軽オープンスポーツカーで、2015年に「ハートビートスポーツ」のキャッチコピーのもと発売された。軽自動車ながら多くの専用部品が使われていることや、極限まで突き詰めた車両バランスなど、走る気持ちよさを徹底的に追求した車に仕上がっている。 しかし、多くのファンに惜しまれながら、2022年3月をもって生産終了を発表、さらに、20日後には全グレードの完売が報じられた。
全長は3395mmで全幅1475mmと、長さと幅は一般的な軽自動車サイズだが、全高は現行国産車でもっとも低い1180m。同じ軽オープンカーであるダイハツ コペンの1280mmよりもさらに10mm低く、初めて乗る際、ルーフ(天井)に頭をぶつけてしまうユーザーも少なくない。
S660はエンジンをミッドシップ(座席の後ろ)に搭載し後輪駆動という、レーシーな走りを重視した仕様だ。そして「日常の速度域でも体感できる空力」をテーマにし、専用のエアロパーツや足回りなどを装着することで走りをさらに突き詰めたコンプリートカーモデル「モデューロX」も存在する。
「ソリッドウイングフェイス」と呼ばれるフロントマスクは、ヘッドライトからグリルまで連続して繋がるデザイン。ヘッドライトの鋭さも相まって、そのダイナミックな出で立ちはオープンスポーツのS660にマッチしたデザインだ。
「ソリッドウイングフェイス」と呼ばれるフロントマスクは、ヘッドライトからグリルまで連続して繋がるデザイン。ヘッドライトの鋭さも相まって、そのダイナミックな出で立ちはオープンスポーツのS660にマッチしたデザインだ。
オプションで装着できるリアウイングの「アクティブスポイラー」は時速70キロになると自動的に展開し、ダウンフォース(車体を地面に押し付ける力)を発生。画像のモデューロX仕様では、細い板状のガーニーフラップを装着することで、さらにダウンフォースを稼ぐ工夫が施される。
S660は室内にある各部ロックを外し、ルーフのソフトトップパネルを畳むことでオープンの状態にできる。取り外したパネルはボンネット内部の収納スペースに格納可能。収納スペースはパネルを格納しない時は荷物を載せることもできるが、内部は熱がこもりやすく、高温に耐えられないものなどは入れない方が賢明だ。
車体背面のリアセンターウィンドウは室内の「REAR」スイッチで昇降することが可能。オープンの状態にした際に走行風を後ろに流す役割を果たすとともに、シートのすぐ背部に搭載されているエンジンサウンドを楽しめる。
室内は横のスペースに多少窮屈さがあるが、脚を延ばすには充分な空間があり、ぺダルレイアウトも運転しやすい位置に配置。また、インパネの先端部には乗員の体に直接冷暖房を当てる吹き出し口がついており、パネルオープン時の走行風が当たる状況でも快適に過ごすことができる。
座席は本革とラックススエード(スエード調の人工皮革)を組み合わせた肉厚複合シートという豪華仕様だ。上質さと運転中のホールド性を重視したため、室内に対しては大きなシートだが、脇のリクライニングレバーをスリム形状にするなど狭いスペースを有効に使った工夫がなされている。
ホンダ S660 α[2020年1月10日]
ホンダ S660 α[2020年1月10日]
ホンダ S660 特別仕様車「S660 Modulo X Version Z」[ボディカラー:特別色「ソニックグレー・パール」/2021年3月12日発売]
[photo:小林 岳夫]
ホンダ S660 特別仕様車「S660 Modulo X Version Z」[ボディカラー:特別色「ソニックグレー・パール」/2021年3月12日発売]
[photo:小林 岳夫]
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