「ホンダ ミーティング 2013」体験試乗レポート/飯田裕子 ~新型シビックタイプRや、超軽量CR-Z試乗!~(1/2)

  • 筆者: 飯田 裕子
  • カメラマン:和田清志/本田技研工業株式会社
「ホンダ ミーティング 2013」体験試乗レポート/飯田裕子 ~新型シビックタイプRや、超軽量CR-Z試乗!~
超軽量ボディで作られた「CR-Z」 超軽量ボディで作られた「CR-Z」 超軽量ボディで作られた「CR-Z」 超軽量ボディで作られた「CR-Z」 超軽量ボディで作られた「CR-Z」 超軽量ボディで作られた「CR-Z」 ステアリング バイ ワイヤー搭載車 ステアリング バイ ワイヤー搭載車 「アース ドリーム テクノロジー」を採用する、VTECターボエンジンを搭載したモデル 「アース ドリーム テクノロジー」を採用する、VTECターボエンジンを搭載したモデル 「アース ドリーム テクノロジー」を採用する、VTECターボエンジンを搭載したモデル 画像ギャラリーはこちら

ホンダらしい期待の持てる技術や走りがもうそこまで来ている

ホンダ、超小型EV「MC-β」とN-ONEホンダ、超小型EV「MC-β」

メディア向けに技術を紹介する『ホンダ ミーティング2013』が開催された。

それはまるで一枚のピザ生地の上に載った、今まで食べたことのないトッピングを味わうような体験だった。冒頭、ホンダ技術研究所の社長 山本芳春さんは「従来にない速さで商品力を強化していく。先を読み、高い価値のあるクルマづくりをする」と今後のホンダの方針を紹介。R&D責任者の野中俊彦さんも自由な移動の喜びや豊かで持続可能な社会を目指すと語った。

一日、様々な体験をさせていただいた後で改めて冒頭の挨拶を振り返ると、ホンダらしい期待の持てる技術や走りがもうそこまで来ているという実感を抱くことができる。

栃木研究所で行われたこのイベントはテストコースを『ハンドリング ファン』、『アクセラレーション ファン』、『アドバンスド セーフティ』の大きく3セクションに分けてそれぞれの体験ができるようになっていた。そこで期待したい、もしくは印象に残った技術や体験を紹介していこう。

軽いってやっぱりスゴイ!

超軽量ボディで作られた「CR-Z」

かつての名スポーツカー「ホンダ S800」。搭載するエンジンは791ccながらも、710kgという軽量な車両重量により、十分に速く、そしてハイスペックなタイヤに頼ることもなく楽しいスポーツドライビングが可能だった。そして今回、800kgという超軽量ボディで作られた「CR-Z」に試乗した。

ボディを軽く造るというダウンサイジングは、それだけで走る楽しさや、燃費向上につながる。というわけで、今回試作された超軽量CR-Zのハンドルを握ってみる。

フロントはグラスファイバーとアルミスペースフレームを組み合わせ、フロアはカーボンモノコックを採用。外板は樹脂を纏っており、ボディ重量は普通のCR-Zの50%も軽く、走行システムやタイヤ&ホイールなどは既存のものが搭載されていることもあり車重は30%の軽量となっていた。またこのボディは、ロールが41%、ピッチが32%、ヨーが32%下げられ、スポーツ性能が高められていた。

走行フィールはとにかくタイヤをひと転がししただけで「軽いっ!」と声を発してしまったほど。

0-100km/h加速は8.7秒と従来のCR-Zに対し30%も向上。今回の試作車は軽さにこだわって静振材などは使われておらず、まるでレーシングカーのような乗り心地と飛び石が跳ねる音が聞こえてくるものの、加速は良くシュン、シュンとコーナリングした。

また、軽量化により小さくなったというブレーキサイズも全く気にならない。設計上、乗降性はお世辞にも良いとは言えなかったものの、軽量にこだわればこんなコトができ、より軽快な走りが生まれるという一例だ。今後のホンダのスポーツカーのみならず、低燃費車への部分的といった点でも採用されることに期待をしたくなる体験となった。ちなみにJC08燃費は24.7km/Lと、従来モデルに対し20%向上となっていた。

超軽量ボディで作られた「CR-Z」超軽量ボディで作られた「CR-Z」超軽量ボディで作られた「CR-Z」超軽量ボディで作られた「CR-Z」超軽量ボディで作られた「CR-Z」

ステアリング バイ ワイヤー

ステアリング バイ ワイヤー搭載車

開発者は「これは価値観の研究だ」という。その狙いは、圧倒的に軽快なハンドリング性能とFUNの領域の追及だという。

ドライバーのハンドル操作を読み取り電気信号でタイヤに舵角を伝えるこのシステム。想像以上に操舵フィールが自然で完成度もかなり高い。日産が先日発表した新型スカイライン(インフィニティ Q50)で採用をしていることも考えれば、あくまで個人的な想像だが、ホンダでも価値観の研究と言いながら夢物語ではないと思える。

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飯田 裕子
筆者飯田 裕子

OL時代に始めたレース活動をきっかけに、クルマへの興味/関心を深め、フリーの自動車ジャーナリストに転身。自動車雑誌への執筆や自動車系TV番組出演などから、活動の場を広げ、現在では女性誌および一般誌、新聞、Web、ラジオ番組でのパーソナリティ、TV、トークショーと活躍の場は幅広い。ドライビングインストラクターとしてのキャリアも長く、自動車メーカーをはじめ、一般企業、保険会社、警視庁などが主催するスクールでの指導にも定評あり。記事一覧を見る

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