新型シビック セダン/ハッチバック発表!価格は265万円から、発売日は2017年9月29日!|最新情報(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
フルモデルチェンジをした新型シビックが2017年9月29日に日本発売開始
「ホンダ シビック」と聞いて、読者諸兄はどのようなイメージを持たれるだろうか。1980年代から1990年代の初頭に運転免許を持たれていた方は、コンパクトで扱いやすく、少しスポーティで、運転の楽しい購入しやすいクルマという感じだと思う。初代のホンダ シビックは1972年に発売され、70年代中盤の厳しい排出ガス規制を希薄燃焼方式のCVCCでクリアした。1983年に発売された3代目の通称”ワンダーシビック”は、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)の長いスマートな外観が特徴で、1.6リッターのツインカムエンジンを搭載するスポーツグレードのSiも追加した。
そこから3ドアボディは代が替わる毎にスポーティな雰囲気を強めていった。VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)も搭載され、1995年に発売された6代目シビックでは、スポーツ性能を極めたタイプRを追加している。しかし2000年に発売された7代目シビックでは、国内仕様から3ドアハッチバックが廃止され、セダンと車内の広い5ドアハッチバックのみになった。そして2005年の8代目では、国内仕様は3ナンバーサイズのセダンだけになってしまう。
その一方で2007年に8代目セダンをベースにしたシビックタイプRが発売され、イギリスからは3/5ドアハッチバックのタイプRも輸入していた。少し若い読者諸兄には、「シビックといえばタイプR」かも知れない。さらにもっと若い方々になると、そもそもシビックとは馴染みの乏しい車名だろう。
昔のシビックは、セダンならトヨタ カローラのライバル車、3ドアハッチバックはトヨタ カローラレビン&スプリンタートレノ/カローラFXなどと同様のコンパクトなスポーティモデルだったが、ここ15年くらいは上記の通り紆余曲折を辿った。したがってひと言でホンダシビックと言っても、車名から受けるイメージは世代によって大きく異なる。
このホンダシビックがフルモデルチェンジし、2017年7月27日(木)に日本国内で再び発表された。正式な発売日は9月29日(金)となる。
ホンダが久しぶりのシビック国内復活を決めた直接の発端は、海外生産だったシビックのうち、セダンを国内の寄居工場で製造することになったからだ。しかしセダンだけでは弱いから、5ドアハッチバックと同ボディを使うタイプRもイギリスで日本仕様に仕立てて輸入する。国内の販売計画は3タイプ合わせて月間2,000台の目標とした。
今の日本国内におけるホンダ車の売れ行きを見ると、N-BOXなどの軽自動車が約半数を占める。国内生産が発端と聞けば、シビックの導入復活も成り行き任せのようにも感じるが、国内の利益にも影響を与える価格が高めなシビックを改めて売りたい事情も分かる。2017年7月10日に発売された新型トヨタ カムリでも、開発者からは「セダンを復権させたい」という声が聞かれた。低価格化はトヨタでも進んでいるから、クルマの性格は違うが背景の事情は似ている。
新型シビックのグレードはハッチバック/セダン/タイプRのシンプルな3タイプ構成
新型シビックのグレード構成はシンプルで、シビックハッチバック(280万440円/CVT&6速MT)/シビックセダン(265万320円/CVT)/シビックタイプR(450万360円/6速MT)の3種類となる。駆動方式はすべて前輪駆動(FF)の2WDだ。
ハッチバックとセダンが搭載するエンジンは直列4気筒1.5リッターのターボで、タイプRは大幅に高性能化された2リッターターボだ。タイプRのボディは基本的に5ドアのハッチバックと同じだが、価格や性格は大きく異なり、別のシリーズとされる。新型シビックタイプRの詳細は別の記事で述べることにして、ここでは1.5リッターターボの新型シビックハッチバック/セダンをガイドしたい。
まずはボディスタイルだが、フロントマスクは「先進のLED表現」とされ、ホンダ車に共通する顔立ちが与えられた。ボディ側面の形状は、ボンネットをしっかりと見せる形状で、フロントウィンドウの位置を後退させている。新型シビックの特徴は、5ドアのハッチバックとセダンの外観が似ていること。横方向から見るとセダンもハッチバックのようにルーフラインに丸みを持たせ、前席の上側付近を頂点に、天井が後方へ向けて下がっていく。リアウィンドウは寝かされ、トランクのフードは短い。ボディサイズはハッチバックの全長が4520mm、セダンは4650mmとなる。全幅は両ボディともに1800mmだ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2700mmを確保する。全高はハッチバックが1435mm、セダンは1415mmと低めに抑えた。
ライバル車に比べ価格はやや高めな設定
売れ筋のライバル車とされるスバル インプレッサスポーツ&G4に比べると、シビックはハッチバックで60mm、セダンでは25mm長く、全幅は25mm広い。全高はシビックがハッチバックで45mm、セダンでは40mm低い。ホイールベースはシビックが30mm長い。つまりシビックは総じてボディが長くワイドで、低いことになる。いわゆる「ワイド&ロー」のデザインだ。最小回転半径はハッチバックが5.5m、セダンが5.3mだ。ハッチバックは18インチタイヤの装着で少し大回りになった。インプレッサはホイールベースが30mm短いこともあり、16/17/18インチのすべてにわたり5.3mだ。
かつての5ナンバーサイズに収まったコンパクトなシビックを知っているオジサン世代にとっては、新型シビックはかなり大柄に思える。全幅などトヨタ クラウンと同じ数値だ。ハッチバック・セダンの両ボディともにサイドウィンドウの下端を後ろに大きく持ち上げて、ルーフは後ろに下がるから、斜め後方と真後ろの視界が悪い。シビックは流行のカーデザインを取り入れてスポーティだが、その欠点も受け継いだ。
基本となる装備内容はハッチバック、セダンともにほぼ同じだが、ハッチバックではフロントスポイラーが加わってアルミホイールも18インチになる。カーゴエリアカバーなども装備されて動力性能も高まるため、ハッチバックが280万440円(CVT&6速MT)、セダンが265万320円(CVT)という価格であれば、前者が少し割安に感じる。
ちなみにスバル インプレッサスポーツ&G4 2.0i-Sアイサイト[2WD]の価格は237万6000円(装着タイヤは18インチ)。つまり40万円少々の差額が動力性能の違いとなるのだろう。
それにしても、客観的に見れば新型シビックの価格は高めだ。ボディも少々大きい。日本でシビックの人気を再び復活させるには、日本のユーザーをしっかりと視野に入れた商品開発が求められる。後述するホンダセンシングの歩行者事故低減ステアリングが採用されないことも含めて、日本への思いやりがいまひとつ欠けてはいないか。今後の改善に期待したい。
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