どっち買う!? 新車の「トヨタ ライズ」購入予算200万円で、3年落ちの輸入コンパクトSUV「プジョー2008」という選択肢はいかが!?
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:小林 岳夫・ステランティス・TOYOTA
大小くまなくSUVをカタログに用意するトヨタ。エントリーモデルとして2019年に発売された「ライズ」は、日本・世界から多種多様なSUVが発売されている中、かつてのリッターカークラスに相当する車種があまり存在しないこともあり大ヒット。2020年ではヤリスシリーズ(ヤリスクロスも含む)に次ぐ、販売台数2位を記録した。
満足度が高いライズだが、車格的には「Aセグメント」の範疇に入る。そこで今回の「どっち買う!?」では、その購入額でひとつ上の「Bセグメント」、しかも輸入コンパクトSUVが買える!? ということで、プジョーのSUV「2008」の中古車との比較を行うことにした。……あなたならどっちを選ぶ!?
スタイリッシュなプジョーのコンパクトSUV「2008」
2012年にフランス本国で登場し、日本では2014年から発売を開始した「プジョー2008」。ベースになったコンパクトカー「208」のデザインテイストのままに車高・地上高をアップし、SUV風の装飾が施されたSUVである。内装にも大きな特徴があり、小径ステアリングの上からメーターを視認する「i-Cockpit」というメーターパネルを採用。2016年には省燃費・高性能を誇る1.2リッター直3ターボエンジン+6速オートマチックを得て動力性能を向上した。2019年には2代目となる現行型を欧州で発表、翌年夏には日本にも上陸し、現在に至っている。
3年落ち・走行3万キロ以下・150〜200万円以内で2018年式までの「プジョー 2008」の中古車を検索!
そこで、このコーナー恒例の、「3年落ち・走行3万キロ以内」という条件で先代「プジョー 2008」の中古車を検索してみた。
▼中古車検索条件▼
・メーカー車名: プジョー 2008
・モデル:2018年7月~
・年式:平成30(2018)年~令和3(2021)年
・走行距離:~最大3万キロまで
・価格帯:150〜200万円
・修復歴:なし
(2021年8月20日現在 MOTA調べ)
3年落ち・走行3万キロ以下・150〜200万円以内で装備満タンの特別仕様車が多数ヒット
さっそく検索結果を確認してみると、3年落ち・走行3万キロ以内・150〜200万円で約15台のプジョー2008がヒットした。年式的には2018〜2020年が該当するも、新型(2020年モデル/新型は「プジョー 2008SUV」と表記)はさすがにまだこの価格帯では流通しておらず、先代の2014年式モデルのみの表示となった(2021年8月20日現在 MOTA調べ)。
車両本体の価格帯は、150万円台・160万円台・170万円台がそれぞれ1台、180万円台が4台、190万円台が7台という内容。グレードは、スポーティな「GTライン」(2018年7月現在の新車価格293.3万円)と、GTラインに17インチ専用シャイニーブラックアロイホイール、シートヒーター付きブラックレザーシートを与えた特別仕様車「ブラックパック」(同新車価格305.5万円)、そして標準グレードの「アリュール」に、アルカンターラ&テップレザーシートおよびシートヒーター、上級革巻きステアリングホイール、バックアイカメラ、「CROSSCITY」ロゴなどの装備をふんだんに盛り込んだ特別仕様車「CROSSCITY(クロスシティー)」(同新車価格274.9万円)で占められている。
先代モデルながらも、走り楽しく、悪路走破性も高い「2008」はいかが?
全長約4.1mというコンパクトなボディながらも、広いリアシートと実用的なラゲッジスペースを有し、洗練された内外装デザインを持つプジョー2008(2014年モデル)。先代モデルになってしまうのは確かだが、デザインはまったく古くなっておらず、流通している中古車も、装備が充実したグレードばかりだ。
残念ながらアダプティブクルーズコントロール(ACC)の装着は無いが、6エアバッグ、EBD、トラクションコントロールシステム、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を備える。窓が大きく視界が良いことから、運転しやすいのもポイントだ。2008はFFの設定しかないが、GTラインとクロスシティーには、悪路や滑りやすい路面でも安全に走行可能な「グリップコントロール」システムを装備。スノー(雪道)、マッド(ぬかるみ)、サンド(砂地)など5つの走行モードを駆使することで、4WD車顔負けの悪路走破性を見せてくれる。
コンパクトカーでも一切妥協無し! 長距離でも運転が疲れないフレンチSUV
コンパクトカーながらもシート形状に優れ、乗り心地もよい2008は、長距離移動が多い欧州車らしく「長距離でも運転が疲れない」クルマだ。また欧州車ひいきの発言か!? と思われるかもしれないが、これは実際に欧州製小型車で長い距離を走ったらきっとわかるハズ。街乗りヨシ、長距離ヨシ、デザインヨシ、ユーティリティもヨシという2008は、SUV界?ではあまり目立たない存在だが、その実力は高く、隠れた伏兵と言えるだろう。
ただし購入後のトラブルがゼロとはいえないのも玉にキズ。プジョーの純正中古車や専門店、欧州車に強いショップから購入するのがオススメだ。
[筆者:遠藤 イヅル/撮影:小林 岳夫・ステランティス・TOYOTA]
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