VW パサート vs マツダ アテンザ どっちが買い!?徹底比較(1/3)

VW パサート vs マツダ アテンザ どっちが買い!?徹底比較
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VW(フォルクスワーゲン)といえばゴルフのイメージが強いが、今は全幅が1,800mmに達して往年のコンパクトな印象は薄れた。

そのためか以前は少しハズレた感じのあったパサートとの距離感が近づいたように思える。

フォルクスワーゲン パサートマツダ アテンザ

そして2015年7月、パサートがフルモデルチェンジを受けて8代目に進化した。プラットフォームはゴルフと同じMQBと呼ばれるタイプ。エンジンは直列4気筒1.4リッターのターボで、ゴルフハイラインと基本的には同じだ。ますます距離が縮まった。

驚くのはJC08モード燃費で、セダン、ワゴンのヴァリアントともに「20.4km/L」に達する。ゴルフハイラインの「19.9km/L」を追い抜いた。車両重量はLサイズのパサートが220~270kgも重いため、パサートの1.4リッターターボは相当に効率が良い。気筒休止の機能などを進化させ、充電制御など細かな低燃費技術を積み重ねた。

ボディは前述のとおりセダンとヴァリアントがあり、グレードは両方にTSIトレンドライン/コンフォートライン/ハイライン/Rラインを用意。エンジンはチューニングまで含めて全車共通だが、内装や装備が異なる。

今回はボディサイズがほぼ同じになるマツダアテンザと比べてみよう。

アテンザはミドルサイズカーで、パサートと同様にセダンとワゴンを設定。欧州などの海外市場をターゲットに開発されたスポーティな内外装と運転感覚、クリーンディーゼルターボの搭載などで人気を高めている。

パサート vs アテンザ/エクステリア比較

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パサートのボディサイズは、セダンで見ると全長が4,785mmで全幅は1,830mm。ヴァリアントは全長が10mm短い4,775mmで、全幅の数値は同じだ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は両ボディとも2,790mmになる。

対するアテンザは、セダンで見ると全長が4,865mmで全幅は1,840mm。ワゴンは全長が4,805mmと短く、全幅はセダンと同じだ。

アテンザの場合、セダンとワゴンではホイールベースが異なる。セダンは2,830mm、ワゴンは2,750mmだから80mm短い。アテンザの場合、中国市場の好みも視野に入れ、セダンは外観を伸びやかに仕上げた。ワゴンは荷室を長く確保するため、ホイールベースを短く抑えてリア側のオーバーハング(ボディの後部が後輪よりも後ろ側に張り出した部分)を伸ばし、荷室容量を広げた。

パサートとアテンザのボディサイズを比較するとワゴンはかなり近い。セダンはアテンザがひとまわり大きい。

フォルクスワーゲン パサートマツダ アテンザセダン

外観のデザインは両車とも各ブランドの持ち味を明確に反映させた。パサートのフロントマスクは薄型の水平基調で、少し角張ったシャープなイメージながらシンプルな印象だ。ボディサイドも同様。ボディの前後を貫通するキャラクターラインを上下に通し、シンプルな面を美しく見せている。

対するアテンザは、フロントグリルの大きな迫力のある顔つきに仕上げた。ボディサイドには波打つようなラインが入ってダイナミックな印象だ。

パサートはリアウィンドウを大きく寝かせたものの落ち着いた雰囲気で、アテンザはスポーツ指向が強い。側方や後方の視界は、両車ともに良好とはいい難い。特にアテンザはサイドウィンドウの下端を後ろに向けて大きく持ち上げたから、斜め後方の視界が遮られやすい。

最小回転半径は、パサートは全車にわたり5.4m。アテンザはワゴンが5.5mでホイールベースの長いセダンは5.6mだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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