フェラーリ「488スパイダー」ダウンサイジングターボで大幅性能向上!日本上陸も異例の早さ(2/2)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フェラーリ ジャパン
外観はほぼ新設計!普通のマイナーチェンジレベルでない
488シリーズが458の進化版であることは、内外装のデザインを“大枠”で比較すればすぐに気がつくことだろう。とはいえ、たとえば外観でいうと、全く同じという箇所はフロントスクリーンとAピラーくらいのもの(当然、エンブレムも!)。その他は完全に新設計だから、普通のマイナーチェンジレベルでないことは確か。
フロントマスクは、458に比べるとよりシンプルなイメージに。とはいえ、それも効果的なエアロダイナミクスを考えてのデザインである。
ハイライトは、何と言っても、大胆にえぐられたボディサイドのエアインテークから、特徴的に盛り上がる左右二つのロールバーカバー、488GTBで初採用されたリアのブロウンスポイラーに対応する新たなエンジンフードデザイン、あたりだろう。
458スパイダーと同様に、ルーフクローズドの状態でリアスタイルを眺めると、4、50歳代のスーパーカーブーマーたちにはたまらない、ディーノを彷彿とさせるトンネルバックスタイルが成立する。スパイダー人気の大きな理由のひとつだろう。
ちなみに、日本市場におけるクーペとスパイダーの比率は、458シリーズでほぼ半々だったという。
右足ウラで車両全体を操っているような気分
国際試乗会は、ロマーニャ地方の素晴らしいワイナリーを拠点に開催された。黄色いスパイダーを借り受け、まずはルーフを閉めたまま走り出す。
SUVの試乗会か!と言いたくなるような荒れたワインディングロードをいくが、不快な振動や揺れは皆無に等しい。路面からのショックをキレイに吸収しいなしているから、運転席はもちろん、助手席でも乗り心地がいいと積極的に思える。驚くべきパワースペックに身構えながら走り出したものの、低速域ではよく躾けられていて、拍子抜けするほど気軽に走らせることができた。
デートカーに最適だ、という結論で終わらせるわけにはいかない。速度を45キロ以下に落として、ルーフを開ける。第一印象は、458スパイダーよりしっかりしている!ボディのねじり剛性が明らかに上がった。数値的には二割の向上というが、はっきりと効果を感じる。大きめの段差が連続する場面では、さすがにステアリングホイールへ揺れが伝わってくるが、ダッシュボードやフロアはまるで音を上げなかった。
先の道が綺麗にひらけたところで、アクセルペダルを強く踏みこんだ。エンジンレスポンスがとても鋭いうえ、負けずとターボもラグなしで効き始めるから、バイク用のように敏感な大排気量自然吸気に乗っているかのよう。ペダルの細かな動きにも敏感に反応し、ありあまるトルクを自在に引き出せる。右足ウラで車両全体を操っているような気分に浸れることが、何よりも楽しい。
空力の改善もよく効いている。速度を上げていっても、車体はビタッと安定して走る。もちろん、制動フィールも素晴らしい。気になるサウンドも、4千回転以上では大いに勇ましく、盛り上がりもあって大満足だった。
[Text:西川淳]
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