ダイハツ WAKE(ウェイク)試乗レポート/今井優杏(1/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田清志
「リア充ライフへの扉」を周到に用意
「とうとう軽もここまで来たか」
誰だってウェイクを目の当たりにすれば、そうシミジミ感じちゃうと思う。だってよく見て!身長162センチの私が横に立ってなおこの背高、なんと全高1,835mmもあるんだから。サイズとしては白いナンバーを持つ小型のミニバン、トヨタのノア/ヴォクシーやホンダのステップワゴンよりもノッポなのだ。
この背高から生まれる広大な室内空間の室内高は1,455mm、題して『ウルトラスペース』。この車格を生かし、運転席に座った時のアイポイントはミニバン並みの1,387mm地点と高めに設定されているが、それでも頭上に残されたスペースはバスを連想させるほど。いやはや、恐れ入りましたと、エンジンをかける前にアッサリ降参しちゃいそうな気分である。
しかし恐れ入るのはまだ早い。ウェイクのすごさはこの広大な室内空間だけじゃない。私が最も感激したのは、この広い空間をどうぞお好きに使ってくださいよ、と単にユーザーに差し出すだけではなく、その向こうに「リア充ライフへの扉」を周到に用意しているところにある。「なんかこのクルマ乗ってたら、楽しいことがたくさん起こりそう」、そんな期待とワクワク感を存分にかきたてる、めくるめく演出がなされているのだ。
一体どうやって走りの質感を上げるのか
ハイト系軽自動車は今や大人気カテゴリー。各社ともに室内空間と燃費の数値を競ってチキンレース方式で火花を散らす、熱きバトルが繰り広げられている。そんな中で他社に対するアドバンテージをどう打ち出すかは顧客獲得への大きなテーマだ。
ウェイクが狙ったのは従来の軽ハイトワゴンを越える室内空間と多用途性だが、実はさかのぼること7年前に、その前身となるコンセプトモデルが「東京モーターショー2009」にて公開されていたのを覚えておいでだろうか。
発表されたそれは『デカデカ』という名前が付けられ、その名が示す通り嘘のような広さを見せつけていたものだ。軽ハイトワゴンの究極を目指したこのコンセプトモデルはたしかに面白い展示であったものの、あまりの大きさに市販化の実現は不可能かと感じていた。しかしダイハツは「東京モーターショー2013」にて『デカデカ』をコンセプトモデルとしてさらに洗練させ、展示の目玉のひとつとして復活させたのだ。
そのときにはもう、はっきりと『デカデカ』は市販モデルになることがアナウンスされていたけれども、2009年のときと同じように、個人的には半信半疑だったことをよく覚えている。
なぜなら、こんなに背が高くてトレッドが狭いクルマが、乗用車としてフツーに街を走られるようになるとは、到底考えられなかったからだ。だってこんなに背が高くちゃ、重心もおのずと上がっているということだから、横風が吹いたらコロンと転んじゃうかもしれないでしょう。コーナリングのときだって、もしかしたらコロンかもしれない。だからこんなのは安全性を完全に無視した設計になるのではないかと感じていたからだ。
ご存知の方も多いと思うが、軽自動車にはナンバーが黄色くてエンジンが660ccまでですよ、という決まりだけではなく、ボディサイズの上限も定められている。全長3,4m以下、幅1,48m以下、全高2,00m以下というのがそれで、だから室内空間の確保のために全高を上げたから幅を拡げて安定を図りましょう、ということは規定上不可能なのである。
一体どうやって走りの質感を上げるのか、それは大いなる興味でもあった。
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