【解説】ダイハツ 新型コペン 新型車解説／渡辺陽一郎 -200万円を切る価格で登場-(4/4)

全車が電動開閉式ハードトップを採用

装備については、全車が電動開閉式のハードトップを装着する。この機能は基本的に先代コペンと同じ。天井とフロントピラー（柱）のロック操作は手動だが、そのほかはスイッチ操作になる。閉じた状態からフルオープンにするまでの所要時間は約24秒だ。

残念なのが安全装備。横滑り防止装置は標準装着されるが、スマートアシストの名称でお馴染みになった自動ブレーキを伴う衝突回避の支援機能は設定されていない。サイドエアバッグも用意がない。これらの安全装備は急速に普及しつつあるので、コペンも開発は行っているハズだが、2014年6月の発売時点では装着できないようだ。

車両価格は「8％の消費税を含めて200万円以下に抑えたい」と開発者は言う。ちなみに従来型を8％の消費税に換算すると175万円前後になる。付加価値が高いとはいえ、軽自動車であることも踏まえると、売れ筋グレードで179万5000円といった設定が妥当だろう。189万5000円では少し割高感が生じるが、装備内容によってはこの値付けもあり得る。

新しくて、ちょっと懐かしい時代の幕開けにワクワク

新型ダイハツ コペンの開発者は、「常に傍らに置いておけるようなクルマにしたい」と結論付けた。そしてスチールではない樹脂製のボディは、「子供を含めて若い人達に馴染みやすい素材」でもあるらしい。着せ替え可能な樹脂ボディは、私には理解し難いところもあるが、それは「今まで通りのフルモデルチェンジではNG」を貫いた証ともいえるだろう。

2015年にはホンダも軽スポーツの「S660」を発売する予定だ。スポーツクーペの復活が、日本独自の軽自動車から始まる。オジサン的には、360ccのダイハツフェローマックスが、40馬力の最高出力を叩き出した40年前が蘇る(古いですか、そうですか)。

新しくて、ちょっと懐かしい時代の幕開け。久しぶりにワクワクしてきました。

[レポート：渡辺陽一郎]

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■【試乗】ダイハツ 新型 コペン[プロトタイプ／2014年6月発売予定] 試乗レポート／渡辺陽一郎[2014年4月1日]

ダイハツ 新型 コペン【プロトタイプ】 主要諸元

ボディサイズ：全長x全幅x全高：3395x1475x1275mm(※東京モーターショー出展車)／ホイールベース：2230mm／駆動方式：前輪駆動(FF)／車両重量：870kg(CVT車)／エンジン種類：KF-VET型 直3 DOHC 12V インタークーラーターボ ガソリンエンジン／総排気量：658cc／最高出力：64ps(47kW)/6400rpm／最大トルク：9.4kg-m(92N･m)/3200rpm／トランスミッション：7速スーパーアクティブシフト付 CVT(自動無段変速) or 5速マニュアルトランスミッション／タイヤサイズ：165/50R16／車両本体価格：2,000,000円以内[目標・消費税8%込み]