シトロエン C6 海外試乗レポート(2/3)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:シトロエン・ジャポン
シトロエン C6 海外試乗レポート
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往年のファンを納得させる“シトロエンらしさ”の持ち主

そんな顔付きとバランスを採る(?)かのように、C6のエクスリテア・デザインの見せ場はフロントビュー以外にも数々存在する。

フロントカウル部分から立ち上がり、緩やかな弧を描いてベルトラインへと降りるいわゆるアーチ型のルーフラインは最近では珍しくないもの。が、そうして最後部でベルトラインへと降りたルーフの流れがそのままテールランプへと直結する、という処理は、やはり大胆そのものと言うしかないだろう。そんな構成がサイドビューではファストバック調のプロポーションを描くC6だが、実はこのクルマはれっきとした独立トランクルームを備える“3BOXボディ”の持ち主。

そうしたマジックを成立させた秘密が前方に向かってえぐれた形状のインバース型のリアウインドウ。左右端が後ろへと引かれたカタチのこのガラスを用いる事で、トランクリッド上部にフラットな面を残しつつも「サイドビューではクーペのようなプロポーション」を実現させているのだ。そういえば、かつてのCXにも採用例が見られるように、リアの“逆反りウインドウ”は実はシトロエンの得意技でもあるのを思い出す。往年のファンにとってはきっとこのあたりにも、シトロエンらしさがタップリと感じられるのがC6でもあるはずだ。

そんなエクステリア・デザインの跳びっぷりからすると、常識的なセンからすればこれでも随分と遊びは感じられるインテリアのデザインもむしろ「控え目」とさえも思えるから慣れとは恐ろしい(?)もの。

ナビゲーション・システムが普及をした昨今では流行のモニター画面を中央の高い位置に配したダッシュボードのデザインは、ステアリング・ホイールを通して目にする視覚系とセンターパネルに集中させた操作系を明確に分離させたもの。

中央部分にやはりダブルシェブロンのマークを配したステアリング・ホイールのパッド部分は、C4のような固定式ではなく操作と共に回転をするデザイン。「ステアリング・スイッチが移動をしないので操作性に優れ、エアバッグも常に“末広がり”の理想的な形状で展開させられる」としたC4での謳い文句は何処に消えたのか?シトロエン社内にも色々な考えの人が居るという証明であるのかも知れないが。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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