シボレー 新型コルベットコンバーチブル(C7)試乗レポート/五味康隆(1/2)
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
キーワードはPRECISION(精密)
試乗車が発色のよい黄色のボディカラーの影響もある。映画『トランスフォーマー』も関係する。野太く周りに響く大排気量V型サウンドの存在も忘れてはならない。しかし、なによりもこのクルマが持つ独自のフォルムから発せられるカッコ良さ、そしてただならぬ雰囲気。これが試乗中の“あの”痛いほど周りの視線を集めるキッカケになっているのだろう。だからこそ御忍びでクルマを使う方には、これから述べるこのクルマのパフォーマンスに興味を頂いたとしてもお勧めしない。
そのクルマこそ、1953年の初代モデル誕生以降、アメリカンスポーツを牽引し続けてきたコルベットの7代目(C7)モデル。細かく言えば、お借りしたのはクーペモデルから1ヶ月遅れて2014年5月に日本上陸を果たしたコンバーチブルモデルだ。
まずは、エクステリアの印象からお伝えしよう。
特に歳を重ねてきた方は、「アメリカのクルマは大排気量エンジンに頼った直線番長的な大味な乗り味!」とか、「内外装の細部の造り込みのクオリティが低い!」など、今までの経験から先入観を持ってしまっている方が多いかもしれないが、このクルマは別物と捉えた方が良い。開発キーワードにPRECISION(精密)が掲げられ、細部にまでこだわって造り込まれている。
とにもかくにもひと言…“カッコ良い!”
ボディサイズは先代と比べると狭小となり、全幅は先代モデルの1935mmから1880mm、全高は1250mmから1230mmになったが、迫力や存在感は逆だ。前方のボンネットは低く垂れ下がり、その脇のタイヤを覆い隠すフロントフェンダーが強調。大きくワイドに口を開くエアインレットの効果もあり、フェラーリなどのスーパーカーが備える空気を切り裂いて走りそうな力強い雰囲気を持つ。
またサイドは、尻上がりのフォルムが躍動感を与え、リアはセンターに鎮座した極太4本出しのマフラーが只者ではないクルマであることを主張している。
どこから見ても、普通のクルマでは無い何かを隠し持っていることが解るが。だが、そんな細かな話よりひと言…“カッコ良い!”クルマ好き、スポーツカー好きなら、実車を前にすればこの気持ちに共感できるはずだ。
自己満足と自己酔狂を深く味わうためにドライバー専用に割り切られた室内
室内はコクピット感が強い。
助手席が若干ないがしろにされている感覚があるが、助手席専用に設置されたエアコン温度調整スイッチ以外、全ての操作パネルや室内の造りが、ドライバーを満足させさせるために造られている感覚を受ける。逆を言えば、ドライバー専用の造りにし過ぎて、結果として助手席に専用の温度調整スイッチが必要になったとも考えられるほどだ。
しかし、そのような造りがこのクルマの魅力を深くする。
と言うのも、この手のスポーツモデルとは、自己満足と自己酔狂をどれだけ深く味わえるかが勝負となる世界。そして、ここまで割り切られた造りは“強い”魅力を発揮する。結果としてオーナーは気持ちを掴まれ、その造りに高級さえ感じるはず。
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