ケータハム セブン 160(660cc 軽ターボ搭載) 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)

ケータハム セブン 160(660cc 軽ターボ搭載) 試乗レポート/岡本幸一郎
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すべてが手の内にある感覚の走り

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クラッチをつないで走り出すと、490kgと軽量な車体は、いとも簡単に動き出す。シフトは超ショートストロークでカッチリとしている。エンジンはなかなかパワフルで、心配していたエキゾーストサウンドも、安っぽい感じはあまりない。

0-100km/h加速は、「SEVEN250」という1.6リッターエンジンを搭載するベーシックモデルの5.9秒に対して、わずか1秒落ちとなる6.9秒とのことで、けっして遅くはない。

運転感覚は、とにかくすべてがリニアだ。ブレーキやステアリングにアシストはないが、車両重量が軽いので問題ない。クルマが軽くてアシストが不要だと、ブレーキはこんなにもコントロールしやすいのかと思った。

コーナリングもナロートレッド化とタイヤが細くなったことで、より素直なフィーリングを手に入れたように思う。トラクションコントロールや横滑り防止装置など、いまどき標準の電子デバイスの類が一切付かないのはもちろんだが、すべてが手の内で操ることのできる感覚なので不安はない。

乗り心地は(意外にも!)良好

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意外に感じたのは乗り心地がよいことだ。もっとスパルタンでも驚かなかったのだが、荒れた路面でも衝撃がガツンとダイレクトには伝わってくることはなく、振動も瞬時に収束する。

半面、風の巻き込みが自然まかせなのはいうまでもなし。高速道路をオープン状態で100km/h巡航するのはけっこう大変そうなので、ヘルメットやゴーグルを用意したほうがよさそうだ。

クルマ好きにとって最高のオモチャ!

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そんなSEVEN160の女性ウケはどうか?

「乗ってみたい!」という女子は大勢いるだろうし、走り始めた直後は大喜びだろうが、そのあとの反応はご想像にお任せしよう。どちらかというと所有することや操ることで、自分自身の絶大な喜びを与えてくれるクルマだから、それでいい。見慣れた景色もまったく違って見えてくるはずだ。

そんなSEVEN160は、購入時の価格はそれなりに高いが、維持費は軽自動車そのものというのがありがたい。クルマ好きな大人とって最高のオモチャに違いない。本人も周囲も、みんなを笑顔にしてくれるクルマである。

リセールバリューも相当に高そうだし、購入費用と駐車スペースさえあれば、まったく買って損はない。セブンが欲しいと潜在的に思いつづけている人の背中を思いっきり押してあげたいぞ!

[レポート:岡本幸一郎]

ケータハム セブン 160 主要諸元

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全長x全幅x全高:3100x1470x1090mm/車両重量:490kg/駆動方式:後輪駆動(FR)/エンジン種類:スズキ製3気筒ターボエンジン/総排気量:658cc/最高出力:80ps(58.8kW)/5500rpm/最大トルク:10.9kgfm(107N/m)/3400rpm/最高速度:160km/h/トランスミッション:5速MT/タイヤサイズ:155/65R14(前後)/車両本体価格:3,942,000円[消費税込み]

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

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