BMW Z4 試乗レポート(2/4)

BMW Z4 試乗レポート
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まさに完全な『クーペ』そのもの

シート

ルーフを閉じた状態での新型Z4のインテリアは、まさに「スポーティかつゴージャスなプレミアム・クーペそのもの」という雰囲気で一杯だ。

各部の仕上がりレベルはとても高く、シートの着座感やスイッチの操作感なども丁重に吟味を重ねた印象。と同時に、静粛性の高さもやはり従来型を圧倒する。すなわち、こうしてルーフを閉じた状態での印象はまさに「完全な『クーペ』そのもの」と表現をしても良いくらいなのである。

電動油圧による動作で二分割構造のアルミ製ルーフがリアシートの後方へと格納されるまでの時間はおよそ20秒。この状態では、今度は完全なる“ロードスター”のプロポーションが見事に演じられる。ホイールベースは不変であるものの全長は従来型比で150mmのプラス。その内の120mmほどがハードトップ収納のためのリアのオーバーハング延長に費やされたにもかかわらず、そんな新型の見た目の印象はむしろ従来型以上にロングノーズ感が強い。

「このプロポーションの中でリトラクタブル式ルーフを実現させるのは困難だろう」と思わせる中でそれを実現させた事こそに、改めて感心をさせられる。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

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