BMW Z4 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:小宮岩男
3L+7速DCTの成せる業
テストドライブを行ったのはツインターボ付き3リッター・エンジン+7速DCT搭載の『35i』。スペインでの国際試乗会に用意をされていたモデルと同様に電子制御式可変減衰力ダンパー付きの“アダプティブMサスペンション”をオプション装着した仕様だ。
走り始めてまず相変わらず惚れ惚れとするのは、前出のパワーパックが生み出すスムーズでかつ連続間にも富んだゴキゲンにパワフルな加速のフィーリング。微妙なアクセルワークに対してもメリハリの効いたレスポンスを味わわせてくれるのは、機構上“滑り”を生じる事のないDCTの成せる業でもあるだろう。
パドルでのシフト操作に対する応答性が過敏にならない範囲でシャープなのも、いかにもスポーティな走りのテイストを盛り上げてくれる一因。さらにそんな好フィーリングを、直列6気筒ならではのバランス感覚に富んだ回転フィールと調教の行き届いたサウンドが倍増してくれる。
ただし意外だったのはスペインで乗ったオプションの19インチ・シューズ装着車に対し、今回乗った標準の17インチ仕様が快適性面で殆どメリットを感じさせてくれなかった事。通常、タイヤ偏平率が下がると快適性も低下をしがちだが、サイドウォール補強型のランフラット・タイヤはそんな常識が通用しないのかも知れない。
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