ガソリン・ディーゼル・ハイブリッドに続くフル電動SUVという選択肢 BMW iX3試乗レポート/BMW【PR】(1/2)
- 筆者: 橋本 洋平
- カメラマン:木村 博道
BMWのミドル級SUV(SAV)であるBMW X3に、フル電動モデル『BMW iX3』が登場した。90kWを超えるリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は461km※(WLTP)と十分に実用的なレベル。ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドに続く第4の選択肢、その実力をモータージャーナリスト橋本洋平さんがテスト。
BMW X3シリーズに新たに加わったフル電動モデルBMW iX3
BMW X3がLCI(Life cycle impulse つまりはマイナーチェンジ)のタイミングで新たなるパワーユニットを搭載したモデルを追加した。それがBMW iX3と名付けられた電気自動車、すなわちBEV(バッテリーEV)である。BMW X3にはガソリン、ディーゼル、そしてPHEV搭載車がすでに存在していたが、そのラインアップにBEVを加えることで、時代の変化やユーザーニーズに柔軟に対応しようということなのだろう。
同時に発表されたBEVのBMW iXも注目の一台だが、ボディサイズは全長×全幅×全高が4953×1967×1695mm。いっぽうBMW iX3は4740×1890×1670mmとひと回り小さいことから、使用環境によってはコチラのほうが馴染みやすいかもしれない。
馴染みやすいという点においてはエクステリアデザインも、これまでのBMW X3の系統であることがひと目で理解できる。基本的にはLCI後のBMW X3 M Sportをベースとし、スポーティなテイストとしているが、BEVであることを主張するかなり閉じられたキドニーグリル、空力向上を狙ったホイールデザイン、さらに排気系が一切感じられないスッキリとしたテールデザインがわずかに他のBMW X3とは違っている。
さりげなくEVの意匠を取り入れた演出
一方でインテリアも既存のBMW X3と基本は変わらず、BMW iのブルーがステッチ、シフト周辺、そしてメーター色などにわずかに与えられているだけに留まっている。このようにBEVを“さりげなく”演出していることがBMW iX3らしさなのだろう。
使い勝手についてもラゲージ床下容量がわずかに減り、リア乗員の踵位置が10mm高くなる程度で留められている。乗った感覚に違和感なく、ラゲージも相変わらず広大。リアシートは床面と段差なく前方に倒すことも可能だから、ほとんどほかのBMW X3と変わらない仕上がりだ。
電動化でもBMWらしい走りを実現
都心のオフィス街にある編集部からBMW iX3をスタートさせる。当然だが圧倒的な静けさと同時にスムーズに動き出し、早朝の静けさを乱すことがないところはさすがBEV。サイズ感が程よいことから、窮屈なパーキングからの脱出も、ホイールを引っ掛けてしまいそうな曲がり角もスルリと気を遣わずにクリアして行く。瞬時に温まるシートヒーター、そして暖かさもシッカリとしたエアコンもまたBEVを言い訳にすることはない。どこもかしこも当たり前の時間が流れて行くところは有難い。
最高出力210kW(286PS)、最大トルク400Nmを発揮するパワーユニットは、後輪を駆動する。BEVの性質上FRと表現して良いかは微妙か!? 車検証上の車両重量は2200kgで、フロント軸重950kg、リア軸重1250kg。そこから計算すると、前後重量配分は約43:57と、なんとリアヘビーである。FRというよりMRといったほうが色々と都合が良いかもしれない。モーターはリアにあるわけだし……。
ただ、だからといって走りがこれまでのBMWと全く違うのかといえば答えはノーだ。スッキリとしたハンドリング。そして素直で扱いやすい出力特性もまたBMWらしさは光っており、ドライバビリティに優れている。BEVらしさを出そうと低速からむやみやたらにトルクを奢るようなことはしていない。エコモードとスポーツモードで応答は違うが、いずれでもリニアさは失わないように調教されており、高速道路に乗れば時速60キロを超したあたりからの伸び感も忘れてはいない。扱いやすさと気持ち良さが上手く共存している。ちなみに0-100km/h加速は6.8秒とこの手のSUVとしては十分な数値である。
*記載の情報やデータは一部ヨーロッパ仕様車値を含みます。仕様が異なる場合や日本導入時に変更となる場合もありますので予めご了承下さい。
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