アウディ R8 スパイダー 試乗レポート/小沢コージ(1/4)
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:オートックワン編集部
市川海老蔵か、中田英寿ぐらいしか似合わない?
アウディのフラッグシップカー、R8にオープンモデルのスパイダーが登場した。ベースは、525psの直噴V10エンジンを縦置きミッドに積んだオールアルミボディのR8V10で、素性をほぼ変えぬまま幌布でオープン化。
結果、お値段は約180万円増しの2194万円で、ディテールの変更や、ある種ライバルとも言えるランボルギーニ・ガヤルド・スパイダーなどが軒並み2500万円前後することを考えると安いくらいだが、私は全くそう思わない。
ある種、R8に対するハードルは上がったくらいだ。というのもこのR8、確かにすっきりかつ、アウディのハイクオリティなスポーツイメージを具現化した存在で、大変美しいし、得意の直噴エンジン採用でエコロジー的にも悪くない。
が、いったいこのクルマに誰が似合うというのだろう?例えばフェラーリ、例えばランボルギーニはある種、その手の好き者が乗ればいいし、既に乗っている。彼らは自分に似合う似合わないはお構いなしに「好き」の意思だけで乗る。
実際、それはそれで絵になる。が、今のアウディは正直クルマ好きの目標というより、ファッションブランドの頂点のような存在になりつつある。言い方は悪いが、これにエンスーかつ洋服に無頓着なリッチマンが乗っても合わないと思うのだ。
ぶっちゃけ似合うのはスタイリッシュな成功者、言わば歌舞伎の市川海老蔵とか元サッカー日本代表の中田英寿ぐらいではないか。しかも華やかなスパイダー化により、その難易度はさらに高まったような気もするのだ。
実際、これに乗って、屋根を開けて、都会なり郊外を走る。そんな自分、アナタは想像できますか?例えお金があったとしても…
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