アウディ Q7 試乗レポート/森口将之(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
トゥアレグやカイエンと共用設計のQ7
今年の春に上陸したアウディQ5は、スタイリッシュなボディや上質なインテリア、A4とカン違いするほどのシュアな走りで、このクラスのSUVのベストと呼べる内容だった。
となると気になるのが、ひとクラス上のQ7。と思っていたところへ、Q7のマイナーチェンジのニュースが届いた。なんというグッドタイミング。
アウディがこの不況下でも確実に販売台数を伸ばしているのは、クルマの良さはもちろん、こうした緻密なマーケティングのおかげも大きいはずだ。
3年前に発売されたQ7は、フォルクスワーゲン トゥアレグやポルシェ カイエンと基本設計を共用しつつ、3列シート7人乗りとした点がトピックだった。
でもアウディらしいスマートなフォルムは、いい意味で広いキャビンを感じさせない。多用途に使えるファミリーカーでありながら生活の匂いを感じさせないところが、世界的にヒットしている理由だろう。
新しいQ7はLED化されたランプが特徴
人気モデルだけあって、マイナーチェンジでも外観の変更は控えめだ。
そのなかで縦バーを強調したグリルともども目立つのが、ランプ類のLED化である。いまやLED使いの代表になった感のあるアウディだが、旧型Q7には採用がなかったのだ。
フロントのポジションランプはライトを囲むようなコの字型で、アウディでは初めてウィンカーまでLEDとなった。リアはランプの下端をウェーブするようにテールランプが光り、上端には一直線のウィンカーが入る。他のどのモデルとも違うアレンジだ。
新型車が出るたびにLEDで楽しませてくれるアウディ。次はどんな技を見せてくれるのか・・・と考えるだけでも楽しい。インテリアの変更はさらに控えめで、インパネの助手席側にウッドあるいはアルミのデコラティブパネルがおごられ、ナビがDVDからHDDになり、iPod対応になった程度だ。
パーキングブレーキはQ5と同じ電気式にしてほしかった気もするけれど、それ以外に不満は見つからない。ドイツ車としては当たりがソフトで、小柄な日本人でも確実にホールドしてくれるシートは旧型とほぼ同じ感触だ。
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