アウディ A6 ハイブリッド & A8 ハイブリッド 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
国産ハイブリッド車の牙城を揺るがすアウディのハイブリッドモデル
日本のハイブリッド車は高性能だが、今後は安穏と構えていられないかも知れない。そう思わせたのが、アウディのハイブリッドだ。2リッターエンジンにターボを組み合わせ、さらにモーター駆動も併用する。小排気量ターボも環境&燃費性能の向上技術だから、ハイブリッドも加わればダブルで搭載していることになる。BMWのアクティブハイブリッドも同様だ。
アウディのハイブリッドは、今のところA6とA8のセダン、SUVのQ5に設定される。いずれも直列4気筒2リッターの直噴エンジンがベース。お馴染みのTFSIだ。
ハイブリッドのメカニズムは比較的分かりやすい。アウディはエンジンを縦置きに搭載するから、その後部にモーターを組み合わせた。駆動方式は、A6とA8のセダンは前輪駆動の2WD。Q5は4WDのクワトロになる。車両の後部には、ハイブリッド用のリチウムイオン電池を搭載した。
ちょっと残念に思うのは、A6とA8のハイブリッドにクワトロが用意されないこと。アウディといえば、今やクワトロだろう。
日本車のハイブリッドに4WDが少ないことを考えても、クワトロが欲しい。アウトランダーPHEVは前後輪ともにモーター駆動が基本になり、レクサスRX450hやエスティマハイブリッドなども後輪をモーターで駆動する。しかし純粋なフルタイム4WDで、なおかつセダンのハイブリッド車となれば、車両価格が1050万円以上のレクサスLS600hに限られてしまう。
モーターは控えめな出力でも、システム最高出力は211馬力!!
アウディのハイブリッドが搭載する2Lターボの動力性能は、3車種ともに最高出力が211馬力(4300~6000回転)、最大トルクが35.7kg-m(1500~4200回転)だ。
組み合わせられるモーターも3車ともに共通で最高出力は54馬力。日本車の場合はフィットハイブリッドのモーターは14馬力、アクアは74馬力だから、システムがまったく違うとはいえ、アウディハイブリッドは少し控え目に思える。
もっとも、ハイブリッドのシステム最高出力は、エンジンとモーターの単純な合計値ではない。アウディのハイブリッドモデルにもモーター駆動だけで走るシーンがあり、トヨタ車のようなEVモードも備わる。
JC08モード燃費の数値は、A6とA8が13.8km/L、Q5はクワトロの採用もあって12.7km/Lだ。
A6と大柄なA8が同じ燃費数値になるのは不思議だが、車両重量の違いは80kgにとどまり、最終減速比はA6の3.252に対してA8は3.169にハイギヤード化されている。これらが相まって、燃費の数値は等しくなった。
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